いよいよ迫ってきましたね、第80回アカデミー賞授賞式。2008年は2月24日(現地時間)にロサンゼルスのコダック・シアターで開催されます。今回も様々な作品が候補にあがっていますが、最終投票の締め切りは現地時間の2月19日午後5時ですから、まだまだ悩んでいるアカデミー会員も多いのではないでしょうか。今回、最多となる8部門で候補にのぼったのが、コーエン兄弟の『ノーカントリー』。ダニエル・デイ=ルイス主演の『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』は7部門ノミネートとなりました。ケイト・ブランシェットが、『エリザベス:ゴールデン・エイジ』(写真上)で主演女優賞、『アイム・ノット・ゼア』で助演女優賞にと2部門でノミネートされていたり、浅野忠信主演の『モンゴル』が外国語映画賞の候補になっていたりと今年も話題が豊富。ですが、専門的な分析などは置いておいて、今月は独断と偏見でノミネート作や候補者たちの魅力をピックアップしたいと思います。さて、初回は美しい女性たちに関する話題から。実在の人物を説得力たっぷりに演じると評価が高いというのがエンタメ界の常。それも、表面的な形態模写にとどまらず、スクリーンで精神を再生させるような演技は賞賛の種になるものです。今回、実在した人物を演じた2人の美女に注目してみました。1人目は、『エディット・ピアフ 〜愛の賛歌〜』(写真右上)でエディット・ピアフを演じたマリオン・コティヤール。ピアフといえば、感情豊かにシャンソンを歌い上げる震えるような声で、くりくりのヘアスタイルで、また、線のような独特の眉で知られた歌姫。お世辞にも美人とはいえない彼女を、美女・マリオンがどう演じるのかが見ものでしたが、ピアフが乗り移ったかのようなシーンを幾度となく披露するなど、見事な演技力&豹変力で、公開時からアカデミー賞有力と言われてきました。来日時に、彼女がどれほどこの役に情熱を注いできたのか聞いていたので、彼女の演技力が認められて本当によかった! 有力とされながらも、候補にもならない人々が多いのがこの世界ですから。さて、そんな彼女に匹敵するのが、『エリザベス:ゴールデン・エイジ』でエリザベス女王を演じたケイト・ブランシェットの迫力です。遠い昔に生きた歴史上の人物なので、そっくりかどうかは不明ですが、前作『エリザベス』での名演といい、より深く掘り下げられたエリザベス像といい、説得力は十二分。もう、そっくりなんだと言い聞かせるしかありません。ちなみに、助演女優賞の候補になった『アイム・ノット・ゼア』(写真左上)で演じたのは、これまた生きる伝説、ボブ・ディラン。これ、最初に聞いたときはちょっと耳を疑いました。ケイトがボブ・ディラン? そんな謎めいた仕事ぶりもいいですよね。役選びにおける大胆さと勇気もどこか共通している2人。アカデミー賞では美女はライバルですが、私は個人的に、この美女2人に共に“そっくりで賞”を贈ります。アカデミー賞カウントダウン特集http://www.cinemacafe.net/fes/academy2008/
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