【MOVIEブログ】2018カンヌ映画祭 Day7

14日、月曜日。今朝は7時半起床で、久しぶりに5時間寝られて気分爽快! しかし、さっそうと8時半に外に出ると、雨だ…。寒い。12度くらい? 最高気温も15度らしい。天気、ついに崩れたか…。部屋に戻って厚手のカーディンガンを着て再出発

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14日、月曜日。今朝は7時半起床で、久しぶりに5時間寝られて気分爽快! しかし、さっそうと8時半に外に出ると、雨だ…。寒い。12度くらい? 最高気温も15度らしい。天気、ついに崩れたか…。部屋に戻って厚手のカーディンガンを着て再出発。

9時15分からコンペ作品のマーケット試写へ。フランスのエヴァ・ユソン監督による『Girls of the Sun』で、クルディスタン(クルド人自治区)の内戦で戦う武装女性たちを描くドラマ。

冒頭、物語が動き出す前から感情表現が過多で嫌な予感がしたのだけれど、そのまま分かりやすい描写が続き、音楽もB級商業映画的。演出にセンスが無く、これはなかなか厳しい。

女性監督による力強い女性映画であることで、今年の目玉と目された作品であるだけに残念だ。コンペ以外の部門の方が良かったかもしれない。コンペに入ると注目度が俄然高まるのは良いのだけれど、見る人が多いだけに出来が悪いと徹底的に潰されてしまう(他部門であればもう少し冷静な反応が期待できる)。作品にとっては不幸なことで、気の毒な気持ちにもなる…。主題の重要性は作品のクオリティーを正当化しない、というケースの典型であり、んー、映画というやつは実に難しい。

続いて、12時から「監督週間」の作品でフランスのギヨーム・ニクルー監督新作『To The End Of The World』(写真)へ。インドシナ戦争を舞台に、兄を殺された弟兵士が復讐を目指す物語。さすが曲者のニクルー監督だけあって、一筋縄ではいかないストーリー展開だ。単純な復讐譚ではないのはもちろん、いわゆる戦争映画のジャンルにも収まらない。鬱蒼としたジャングルを捉える画面が美しく、極限状態に置かれた弟兵士の感情の行方を描く心理ドラマと形容するべきか。弟を演じるギャスパー・ウリエルが今作でも秀逸。これはいい。

上映終わって外に出ると、14時は過ぎているはずなのに腕時計は12時半を指している。早くも時計が止まった? 先週スイスの空港で買ったスイス製の時計が1週間で止まるとは思わなんだ。1万5千円したのに、粗悪品を掴まされたのか…。むむー。

本日は日曜日で、明日から帰ってしまう業界関係者も多く、まさに今日がミーティングの正念場だ。というわけで、14時半から19時半までひたすらミーティング。

19時半にミーティングを終えたものの、どうにも上手く時間が合わず、上映には戻れない。しょうがない。今日の鑑賞は2本だけ! こういう日もあるさ、ということで我慢。

宿に戻ってパソコンを叩いたり、これまで見た作品の感想をまとめたりしているうちに、21時半になる。今宵はスウェーデンの映画機関が主催するパーティーがあり、そこでは毎年恒例の国際映画祭対抗DJ合戦が行われていて、今年は「トーキョー参加しませんか?」と誘われていた!

3曲で10分未満のプレイリストを作り、それを持ち寄るDJ合戦。数日前から選曲で迷い抜き、果たして日本的なチューンがいいのか、それとも欧米の人にわかりやすい組み合わせがいいのか、考え続けていたのだった…。

22時にビーチ沿いのパーティー会場に赴く。カンヌでも有名なパーティーであるらしく、続々と人が集まってくる。300人はゆうに入っているだろうか。顔見知りの面々から、是枝作品(『万引き家族』昨夜プレミア)と濱口作品(『寝ても覚めても』今夜プレミア)の感想を聞く。是枝さんの最高傑作だと言う人もいれば、濱口作品の「発見」に興奮している人もいる。いずれにしても、コンペの2本の日本映画はとても好評なようだ!

そうこうしているうちに、22時45分から映画祭対抗DJ合戦が開始。カンヌ、ベルリン、ロッテルダム、カルロヴィヴァリ、北欧軍団、イスタンブール、サラエボなどの各映画祭と競う形でトーキョーも参加。思えば、僕は学生の時から好きな音楽を人に強引に進めるのが好きで、それが高じて好きな映画を人に勧める仕事に就いたのだと自覚している。なので、上述の通り、かなり真剣に3曲を選んだ! いやあ、映画祭の作品選定より難しい!

最終的に選んだのは、1曲目に「PPAP」(これはどこでも鉄板)、2曲目にテクノ系の繋ぎで「ニュー・オーダー」の「Krafty」、そして3曲目に転調してファンク系の「The New Mastersounds」の「San Frantico」。全く自信がなかったのだけど、イモ洗い状態のフロアがみんな踊り狂ってくれた!

1時半に結果発表。トーキョーはめでたく2位! やった! 優勝のロッテルダムに次ぐ2位で、世界に存在感を示せたかな? カンヌで映画を2本しか見ない日なんて、ここ15年で最低だけれども、カンヌの華やかな場での交流&アピールの場がいかに重要かを味わえて、とても充実。

宿に戻って2時過ぎ。久しぶりに踊ったりなんかしてしまったのでグロッキーだけれども、なんとかここまでブログを書き、そろそろ3時。ダウンです。
《矢田部吉彦》

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