ガガ、GUCCI新作ドレスで降臨！『ハウス・オブ・グッチ』は「決して忘れることのない経験」

華麗なるグッチ一族崩壊の闇に包まれた真実を描くラグジュアリー・サスペンス『ハウス・オブ・グッチ』のロンドンプレミアが、現地時間11月9日（火）に開催され、レディー・ガガ、アダム・ドライバー、ジャレッド・レト、ジェレミー・アイアンズ、サルマ・ハエックなどハリウッドを代表するキャストが勢揃いした。

全米での公開を11月24日（水）に控えた11月9日（現地時間）、本作のロンドンプレミアが盛大に開催。会場はイギリス最大の劇場の1つである、ロンドン・ウエストエンドにあるオデオン・ラックス・レスター・スクエア。世界屈指のファッション・ハイブランド「GUCCI」の華麗なる一族崩壊の闇に包まれた＜実話＞を描く本作を見届けようと、200人以上のファンが集まり、コロナ禍でメディアの数が制限された中で地元イギリスメディアを中心に、日本、ドイツの媒体が集結。本作に寄せられる期待度の高さを垣間見せた。

ガガにジャレッド・レトも、GUCCIに染まる

キャスト1人ひとりの大きなポスターが掲げられた会場には、レディー・ガガの楽曲が次々と流れており、集まったファンたちは大合唱をしながらキャストの登場を待ち侘びる中で、グッチ家に入り夫殺害の犯行に及ぶパトリツィア・レッジャーニ役を演じる主演のレディー・ガガが登場！　ガガの身を包む鮮やかな紫色のプリーツドレスは、先日、アレッサンドロ・ミケーレが発表した「GUCCI LOVE PARADE」コレクションのもので今回が初お披露目。ドレスの袖を振り上げ、網タイツをちらつかせながら、華やかなポーズを決める姿がスクリーンに映し出される度に、ファンからの大歓声が沸き起こった。

そしてリドリー・スコット監督の妻で本作のプロデューサー、ジャンニーナ・スコットも登場し、指輪を見せ合い、仲睦まじい姿も。パトリツィアの夫マウリツィオ・グッチ役のアダム・ドライバー、マウリツィオの従兄弟パオロ・グッチ役のジャレッド・レト、マウリツィオの父ロドルフォ・グッチ役のジェレミー・アイアンズ、パトリツィアの友人の占い師ピナ・アウリエンマ役のサルマ・ハエック、マウリツィオの新恋人パオラ・フランキ役のカミーユ・コッタン、グッチ・グループのCEOドメニコ・デ・ソーレ役のジャック・ヒューストンら豪華キャストも続々登場。

長年、「GUCCI」と関わっているジャレッドはターコイズ色のベルベットスーツに心臓モチーフのバッグ、サルマも「GUCCI」のゴールドドレス姿で登場し、キャストたちもGUCCI色に染まった。

ガガ「リドリー・スコットにはお礼を言っても言い切れない」

ガガは初主演映画『アリー／スター誕生』（2018）以来、3年ぶりの映画主演。「今回は以前ほど怖くありませんでした。それがなぜかは分からないんだけど。ただそうだったのです」と、本作では堂々とした演技を披露。「最高に興奮しています。ファンが至るところにいて、とても大きなイベントだから。ここでロンドンの人々を見るのは素敵。何百人、何千人もの人がいるのを見るのは素晴らしい。みんなに劇場で観てもらえるのが嬉しいのです。素晴らしいこと。監督のリドリー・スコットや、今日ここに集結したキャスト陣にとっても、これは喜ばしいこと」と、ファンを迎えてのプレミアイベントに喜びを露わにした。

ガガは自身が演じるパトリツィア・レッジャーニについて、脚本を読むまで知らなかったそうだが、「脚本そのものだけでなく、このキャラクターに惚れ込みました。正直なところ、私は彼女の強さを尊敬します。そして弱さも、ね。殺人犯を演じるのは難しいもの。彼女が晩年に共謀したその邪悪さを、私は本質的に支持しないからね。それからまた、マウリツィオは彼女の強さに惚れた。この作品において、私たちはある女が崩壊していく物語を観るのだと思う。彼女についてというのは、ある意味、女だけが理解できる物語だと思う」と断言。

「でも映画『ハウス・オブ・グッチ』が素晴らしいのは、伝説的な監督リドリー・スコットが、ある家族についての作品を作ったということ。イタリア人一家で、そのイタリア人一家のビジネスについて、そして一人の女がそのビジネスに参入しようとするとどうなるか、そして男たちがそれを阻止する様についてね」と、夫・マウリツィオ同様にガガも彼女に魅了され、本作がただ殺人事件を描くだけではなく、1人の女性が愛した男を憎むまでの過程、そして華麗なる一族が崩壊するまでの家族の物語だという作品の魅力を訴えている。

また、共演の豪華キャストについては「このキャスト陣は素晴らしい。大好き。アダム・ドライバーと毎日共演するのは、最高にワクワクするものだった。彼は熟達したプロで、優秀で、理知的で、楽しく、愉快。共演はとても楽しかった。ジャレッド・レトも、ジェレミー・アイアンズも、アル・パチーノも、サルマ・ハエックも、ジャック・ヒューストンも、全員と一緒に仕事をするのが楽しかった。この映画は決して忘れることのない経験でした」と、ガガも撮影を楽しみながら貴重な経験だったことをふり返った。

本作のメガホンをとったスコット監督とは初タッグとなったが、「彼は毎日私に、『さあ、このシーンは何についてだと思うか？』と聞きました」と明かし、「富や家父長制がテーマの作品では、私たちに高揚感を与えてくれました。リドリー・スコットにはお礼を言っても言い切れないです」と、互いの存在を尊重し認め合う撮影スタイルに感銘を受けた様子。

最後に本作を楽しみにしている日本のファンに向けて、「私の日本のファンのみなさん、『愛してます』（日本語で）。みんなのことを心から愛しています」と語りかけ、「『ハウス・オブ・グッチ』を楽しんでもらえますように。本作は世界のために作った映画です。日本の女性が一つになりこの映画を観て、男の世界で私達女性が持つ感情を抱いてもらえればと願っています」と、日本語を交えながら愛情深く温かなメッセージを送った。

ジャレッド・レト、ガガの「勇気、仕事に対する姿勢は素晴らしい」

ジャレッドはガガとの共演について「彼女との共演は最高でした。彼女は夢のようでした。彼女の勇気、仕事に対する姿勢は素晴らしいと思うし、共演できて光栄だね。彼女と一緒のシーンがもっとあったら良かったのにと思います」と喜びを噛み締める。中でも共演シーンの多かったアル・パチーノについては「彼と共に過ごした時間はとても素晴らしかった。アル・パチーノは僕のお気に入りの俳優の一人なんです。仕事を通して彼には演技について、その可能性について教わりました。そして思い切って賭けに出ると何が可能となるかについて教わりました。彼との共演は最高でした。これにはとても感謝している。彼は大好きだよ（笑）」と、親子役を演じながら撮影を通して俳優としての教えを説かれ、良い経験になったことを語っている。

そして、アダム・ドライバー演じるマウリツィオの父、ロドルフォ・グッチ役を演じたジェレミーは「アダムとの共演は素晴らしかった」とふり返り、「彼のことはずっと長いこと、高く評価してきた。彼は僕の息子役を演じたんだが、彼と知り合うことができたのはとても嬉しかったですね」と初共演となる息子役のアダムについて語り、ガガについても「レディー・ガガは類稀です。女優としては比較的経験は浅いと本人は思うでしょうが、彼女は素晴らしい。とてもプロ意識が高い。才能に溢れ、地に足のついた素晴らしい女性ですよ。最高ですね」と、役者としてのガガを高く評価した。

その後もファン達が沢山集まり、満員御礼となったプレミア上映の舞台挨拶にもキャストたちが全員揃って登壇。華やかなステージには終始歓声が響き渡っていた。

『ハウス・オブ・グッチ』は2022年1月14日（金）より全国にて公開。