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『国宝』『ルノワール』が最優秀作品賞 国内映画賞の幕開け「TAMA映画賞」発表

国内映画賞のトップバッター「第17回TAMA映画賞」の受賞作品及び受賞者が決定。最優秀作品賞は『国宝』と『ルノワール』、また『国宝』からは最優秀男優賞(吉沢亮)、最優秀新進男優賞(黒川想矢)も受賞した。

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『国宝』©吉田修一/朝日新聞出版 ©2025映画「国宝」製作委員会
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  • 昨年の「第16回TAMA映画賞」授賞式の集合写真
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  • 『ルノワール』©2025「RENOIR」製作委員会 / International Partners
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  • 『ルノワール』©2025「RENOIR」製作委員会 / International Partners
  • 『ふつうの子ども』©2025「ふつうの子ども」製作委員会

国内映画賞のトップバッターとして注目を集める「第17回TAMA映画賞」の受賞作品及び受賞者が決定。最優秀作品賞は『国宝』『ルノワール』、また『国宝』からは最優秀男優賞(吉沢亮)最優秀新進男優賞(黒川想矢)も受賞した。

TAMA映画賞は、2009年にスタートし、前年10月から当年9月に一般劇場で公開された作品及び監督・キャスト・スタッフを対象に、市民ボランティアの実行委員が選考。「明日への元気を与えてくれる・夢をみせてくれる活力溢れる<いきのいい>作品・監督・俳優」を、映画ファンの立場から感謝をこめて表彰するものとして、年々注目を集めている。

『国宝』

最優秀作品賞の李相日監督『国宝』の受賞理由は「圧倒的な熱量で血筋と才能に翻弄される二人の激動の半生を重厚に描き出し、観客に深い感動と余韻をもたらした」こと。

早川千絵監督『ルノワール』は「11歳の少女のひと夏を鋭く繊細な感性で描き、身近な大人の孤独や痛みに触れ社会を知るその姿を通して、人生をしなやかに肯定した」と評価された。

『ルノワール』

また、映画ファンを魅了した事象に対し表彰される特別賞は、『ふつうの子ども』呉美保監督が「子どもたちの日常や小さな冒険を生き生きと描き、大人たちも自身の記憶と重ねて共感できる心温まる 作品となり、観客を魅了した」として、『今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は』大九明子監督が「人を好きになることの痛みと泣きたくなる気持ちに寄り添い、繊細な若者たちの心の叫びを、圧巻の告白シーンによって胸に響かせた」として受賞。

『ふつうの子ども』

最優秀男優賞の吉沢亮には「『国宝』において、命を削るように役と向き合う姿はもはや演技とは思えない高みへと達しており、そのあまりの美しさに息を呑んだ」との評価。その少年期を演じた最優秀新進男優賞の黒川想矢には、「喜久雄の少年期を抑えた表情のなかに複雑な感情をにじませて演じ、画面に惹きつける吸引力で観客を魅了した」と受賞理由が寄せられた。

吉沢亮『国宝』

『国宝』にも出演した瀧内公美は「作品にスパイスを効かせ、観客を惹きつける俳優としての確かな表現力と造形力が際立った」として、そして広瀬すずは「『遠い山なみの光』において、1950年代の長崎で希望をもって生きた主人公・悦子を、美しい立ち居振る舞いと卓越した心情表現で見事に演じた」として最優秀女優賞に。

瀧内公美『レイブンズ』

最優秀新進男優賞には「偶然の恋に一喜一憂する主人公を、光と影を巧みに織り交ぜた演技で表現した」と、『今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は』の萩原利久も選出。

萩原利久『今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は』

コロナ禍の中高生の感情をマスク越しの会話劇で描き、最優秀新進監督賞を受賞した山元環監督『この夏の星を見る』から、「日常が失われた世界で、人々をつなぐ道標となる役を、強い眼差しと心を掴む行動力で演じきった」として桜田ひより、さらに「豊かな感受性とその溢れんばかりの思いを体現する感性の高さで観客を魅了した」として中野有紗が最優秀新進女優賞に選ばれた。

桜田ひより『この夏の星を見る』

第17回TAMA映画賞 受賞作品・受賞者

▼最優秀作品賞
『国宝』 李相日監督 及びスタッフ・キャスト一同
『ルノワール』早川千絵監督 及びスタッフ・キャスト一同

▼特別賞
呉美保監督 及びスタッフ・キャスト一同 (『ふつうの子ども』)
大九明子監督 及びスタッフ・キャスト一同 (『今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は』)

▼最優秀男優賞
長塚京三 『敵』
吉沢亮 『国宝』『ババンババンバンバンパイア』

▼最優秀女優賞
瀧内公美 『レイブンズ』『敵』『奇麗な、悪』『ゆきてかへらぬ』『国宝』『ふつうの子ども』『宝島』
広瀬すず 『遠い山なみの光』『アット・ザ・ベンチ』『ゆきてかへらぬ』『片思い世界』『宝島』

▼最優秀新進監督賞
平一紘監督 『木の上の軍隊』『STEP OUT にーにーのニライカナイ』
山元環監督 『この夏の星を見る』

▼最優秀新進男優賞
萩原利久 『今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は』『世界征服やめた』
黒川想矢 『国宝』『この夏の星を見る』

▼最優秀新進女優賞
桜田ひより 『この夏の星を見る』『大きな玉ねぎの下で』
中野有紗 『この夏の星を見る』

受賞者の登壇も予定されている授賞式は、11月15日(土)にパルテノン多摩大ホールで開催。授賞式のチケット抽選申し込みは10月25日(土)から受付開始となる。

さらに、第35回映画祭TAMA CINEMA FORUMは11月8日(土)~11月24日(月・祝)東京都多摩市内4会場にて開催。

《シネマカフェ編集部》

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