アメリカ西部にある砂漠のど真ん中にカフェ兼モーテル“バグダット・カフェ”は今日も静かにたたずんでいた。気だるいムードが漂う店内には、変わり者だらけの住人を相手に店主・ブレンダ(CCH・パウンダー)はいつも不機嫌。そこへ夫と喧嘩別れしたドイツからの旅行者・ジャスミン(マリアンネ・ゼーゲブレヒト)がやって来て…。名曲「コーリング・ユー」に乗せて、女2人の友情を描いたミニシアター系ムービーがノーカット・バージョンで待望のリバイバル上映。
パーシー・アドロン
年末、恵比寿ガーデンシネマの閉館(1月28日(金)まで)を聞いて驚いていたら、新年に入ってまたまたがっかりするニュースが届きましたね。シネセゾン渋谷も、2月27日(日)で閉館することが決まったなんて。いずれも固定ファンが多く、上映作品にも良質なものが多かった映画館だけに、寂しさもひとしおです。ミニ・シアターブームを支え、個人的にもお世話になった映画館だけに極めて残念。ここ数年、日本における「映画」の立ち位置が変わり、映画の観方にも変化があらわれているだけに、各劇場の存続が難しいのは分かっていましたが、やはり映画文化を根底から支える良質な箱が消えていくのを見るのはつらいものですね。いわゆる単館系映画の行く末は、ますます厳しくなりそうです。