硲冬樹は、横浜でいくつかの酒場を経営する画家。毎晩のように自転車で店を巡回し、したたかに飲む。一方、画家としての才能は内外に名を知られる存在でもあった。そんな冬樹の平凡な日常が狂い始める。ある日、冬樹を兄貴と慕う岩井信治が傷を負って冬樹のもとに転がり込んできた。信治は、冬樹の店を辞めた後NPOの慈善団体、“碧の会”の一員となって、横浜の街の闇に飲み込まれた女の子たちを救い出す活動をしていた。一人の未成年の女子を救うために窮地に追い込まれていた信治に冬樹は手を貸してしまう。そんな冬樹を守ろうとする店のバーテンダー辻村。男たちの抗争に巻き込まれようとする中、冬樹は純愛を貫く人妻・永井響子の余命を知らされ、響子への愛を絵に描き写したいという思いが込み上げる。仲間を守るため、愛を貫くため、冬樹が下した決断とは――。
和泉聖治
『ヒキタさん! ご懐妊ですよ』で映画初主演をつとめる松重豊をはじめ、年齢を重ねるほど演技に深みと温かみが増し、時には哀愁漂う魅力で活躍を見せる名優たちに迫った。
今年の秋は、“影”にまつわる映画が連続公開。加藤雅也主演『影に抱かれて眠れ』、山崎まさよし主演『影踏み』そして世界の巨匠チャン・イーモウ監督の最新作『SHADOW/影武者』と、“影”が紡ぐ“男の生き様”が描かれている。
加藤雅也主演『影に抱かれて眠れ』より、公開中の特報映像よりさらに物語に寄り添う本予告編が公開された。