激動の幕末を刀一本で生き抜いた伝説の人斬り、緋村剣心。かつては“人斬り抜刀斎”として恐れられていた彼も、新時代の訪れとともに穏やかな生活を送っていた。ある日、剣心の「影の人斬り役」を引き継いだ男、志々雄真実が政府に裏切られ身体を焼かれたはずが、全身包帯の姿で蘇り、日本制圧を目論んでいた。政府の送り込んだ討伐隊はことごとく壊滅し、「頼みの綱はもうお前しかいない。お前が動かなければこの国は滅びる」と、最後の望みを託された剣心。やっと手に入れた平穏な日々だったが、逃れられない運命を背負い、斬れない刀・逆刃刀を手に、仲間と別れ一人で京都へと向かう。剣心“最期の戦い”が遂に始まる――。
大友啓史