先頃、オスカー候補にもなった主演作『JUNO/ジュノ』のプロモーションで来日したエレン・ペイジが、英国の古典でブロンテ姉妹の長女・シャーロット原作の「ジェイン・エア」の映画化でヒロインを演じることが決定した。これまで何度も映画化されてきた名作で、秋に撮影開始予定。一方、「ジェイン・エア」と並び、たびたび映画やTVで映像化されてきたブロンテ姉妹の次女・エミリーの「嵐が丘」の8回目の映画化でヒロイン、キャサリンを演じるはずだったナタリー・ポートマンが、スケジュールの都合から同作を降板することが明らかになった。ヨークシャーの荒野に建つ館を舞台に、孤児と主の娘として出会ったヒースクリフとキャサリンの愛憎劇は、かつて日本でも吉田喜重監督が松田優作と田中裕子主演で映画化したこともある名作。『ジャケット』のジョン・メイバリー監督とナタリーの顔合わせに、異色作の期待が高かっただけに残念。ちなみにヒースクリフ役に扮するのは『300』や『エンジェル』でヒロインの夫を演じたドイツ出身のミヒャエル・ファスベンダー。本来は、14日から開催されるカンヌ国際映画祭のマーケットで大きく売り出す予定だったが、主演女優未定はセールスに大きなダメージを与えることになりそう。配給側は映画祭スタートまでに代役を決めるとアナウンスしているが、現時点ではまだ新たなヒロインの名前は明らかになっていない。5月7日に来日し、記者会見を行ったエレン・ペイジ。