大昔、恐竜の時代。氷河期が近づき、すべてが荒廃していた。そこに乱暴なゴルゴサウルスの群に追われているプテラノドンの少女「プノン」がいる。“もうダメ‼”捕まりそうになったプノンとゴルゴザウルスたちの前に現れたのは、巨大で、とても強そうなティラノサウルス。そう、地上最強との呼び声高いティラノサウルスだった。さすがのゴルゴサウルスたちも、ティラノの迫力におされ、プノンを諦め逃げ出してしまう。邪魔者がいなくなったら、ティラノがプノンを食べる番。しかし、ティラノはプノンに目もくれず、木の上になっている赤い実をむしゃむしゃと食べはじめた。“おじちゃん、私はプノンだよ。おじちゃんの名前は何?なんで私を食べないの?”“おじちゃんは肉食なのに、なんで赤い実を食べるの?”休む間もなく喋るプノンを後に、ティラノが自分の道を進もうとした瞬間、プノンはある提案をする。“おじちゃん、私は「天国」というところを探してむかってるよ。そこは無数の赤い実を食べられるこの地上唯一の楽園だよ。一緒に行かない?”と声をかけられ乗り気になったティラノ、なんらかの事情があるか、飛べない特異なプテラノドンと一緒にいくことえを決意するが…。
静野孔文
坂本龍一