幼い頃に両親を亡くし、育ててくれた祖父をも失った波は、祖父のある言葉だけを胸にしまい世界から心を閉ざしていた。しかし、志村と長岡と出会い、次第に心を通わしていく。高校最後の思い出に3人はヒッチハイクで北を目指す旅に出て、忘れがたい時を過ごす。そんな中、波が忽然と姿を消してしまい、歯車が大きく狂い出す。あれから4年の月日が経とうとしていた…。波は何故、そして一体どこへ? それぞれがもがき苦しんだ果てに、掴んだ景色とは…?
井手内創
内山拓也