【釜山レポート最終回】ヒョンビンでお別れ 日本勢の活躍目立った今年の釜山

第13回釜山国際映画祭は10日、ヒョンビン主演の『I Am Happy』の上映をもって幕を閉じた。今年の傾向として、日本の若手の活躍が目立った。新しい才能を発掘するニュー・カレント部門では、市井昌秀監督の『無防備』が、韓国のロ・ギョンテ監督の『Land of Scarecrows』(原題)と共に大賞を受賞。『無防備』は流産したばかりの女性と、妊娠中の女性を軸にした物語。審査委員長を務めたヌーヴェルヴァーグの顔、アンナ・カリーナは「女性の描き方にリアリティと個性がある」と高く評価した。すでにご存じだと思うが、市井監督はいま人気の“髭男爵”の元メンバー。奇しくも同じ年にブレイクしたのだから、これぞホントの“ルネッサーンス!”と言うべきか。

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オープン・トークに出席したThe Good, The Bad, The Weird』(いい奴、悪い奴、変な奴)』のソン・ガンホ、イ・ビョンホン、チョン・ウソン、キム・ジウン監督。 -(C) PIFF
  • オープン・トークに出席したThe Good, The Bad, The Weird』(いい奴、悪い奴、変な奴)』のソン・ガンホ、イ・ビョンホン、チョン・ウソン、キム・ジウン監督。 -(C) PIFF
第13回釜山国際映画祭は10日、ヒョンビン主演の『I Am Happy』の上映をもって幕を閉じた。今年の傾向として、日本の若手の活躍が目立った。新しい才能を発掘するニュー・カレント部門では、市井昌秀監督の『無防備』が、韓国のロ・ギョンテ監督の『Land of Scarecrows』(原題)と共に大賞を受賞。『無防備』は流産したばかりの女性と、妊娠中の女性を軸にした物語。審査委員長を務めたヌーヴェルヴァーグの顔、アンナ・カリーナは「女性の描き方にリアリティと個性がある」と高く評価した。すでにご存じだと思うが、市井監督はいま人気の“髭男爵”の元メンバー。奇しくも同じ年にブレイクしたのだから、これぞホントの“ルネッサーンス!”と言うべきか。

また『選挙』で知られる想田和弘監督の最新作『精神』が、ドキュメンタリー作品に贈られるメセナ・アワードを受賞。企画マーケットであるPPP(プサン・プロモーション・プラン)でも、在日3世で韓国でもソ・ヨンファとして女優活動をしている杉野希妃の初プロデュース作『忘れな草』が最優秀企画賞のプサン・アワードを獲得、製作支援金として2万ドルを受け取った。

上映作315本、観客動員19万8,818人と、数字の上では過去最大となった今年の釜山。期間中、イ・ビョンホン、チャン・ドンゴンといった韓流スターだけでなく、「HEROES/ヒーローズ」でアンドウを演じる韓国系アメリカ人のジェームズ・カイソン・リーや、台湾のケリー・リン、イタリアの巨匠パオロ・タヴィアーニ、日本の本木雅弘ら多彩なゲストが登場した。

ただ規模が大きくなった分、混乱も多く、『スカイ・クロラ The Sky Crawlers』の野外上映では50分も上映が中断してしまった。また以前に比べ観客と作り手の距離がやや遠くなった感も否めないが、それでもまだ町を歩けば監督やスターにぶつかることは多く、私もチョン・ウソンや、ソル・ギョング、キム・ジウン監督らに思いがけず遭遇した。しかし、日本から来た熱狂的女性ファンの中に、一部マナーの悪い人もいたのが残念。映画祭側も警戒しつつある。あまりに度が過ぎると、釜山ならではの交流のチャンスを自分たちで潰すことにもなりかねないので、ご注意を。



写真はオープニング・トークに登場し、大歓声を浴びた『いい奴、悪い奴、変な奴』(原題)のソン・ガンホ、イ・ビョンホン、チョン・ウソン、キム・ジウン監督。

© PIFF
《text:Ayako Ishizu》

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