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韓国エンタメ界で引く手あまたの名優、ヨム・ヘランの素顔に迫る【来日単独インタビュー】

2001年のスタート以来、25年にわたって韓国映画の多彩な魅力を紹介してきた駐日韓国文化院主催の「コリアン・シネマ・ウィーク」が、今年から「韓国映画祭」へとリニューアル。10月14日と、10月16日から21日にかけて開催され、新たなスタートを切った。

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韓国エンタメ界で引く手あまたの名優、ヨム・ヘランの素顔に迫る【来日単独インタビュー】
韓国エンタメ界で引く手あまたの名優、ヨム・ヘランの素顔に迫る【来日単独インタビュー】
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2001年のスタート以来、25年にわたって韓国映画の多彩な魅力を紹介してきた駐日韓国文化院主催の「コリアン・シネマ・ウィーク」が、今年から「韓国映画祭」へとリニューアル。10月14日と、10月16日から21日にかけて開催され、新たなスタートを切った。

今回、日本初上映された作品の一つが、映画『マッド・ダンス・オフィス』だ。今年3月に韓国で公開された本作は、低予算映画ながらも演技と演出が巧みに調和し、過度な演出に頼らず観る者の心を動かす作品として高い評価を得た。主演を務めた俳優ヨム・ヘランは、映画祭への参加に合わせて公式初来日。舞台挨拶で観客と交流した翌日、『韓ドラLIFE』の単独インタビューに応じ、作品や演技にまつわるさまざまなエピソードを語ってくれた。

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『マッド・ダンス・オフィス』でヨム・ヘランが演じる主人公のグッキは、区役所の総務課長。女性公務員として着実にキャリアを積み、昇進を目前に控えている。一人娘も教員採用試験に合格し、周囲からは「成功した人生」を送っているように見える人物だ。しかし、人生は彼女の思いどおりにはいかない。昇進の座をライバルに奪われたうえ、娘まで家出てしまい、グッキの日常は一変する。ヨム・ヘランは、グッキという人物を通して、中年女性が自分自身を見つめ直し、変化していく過程を繊細に演じた。

(写真=ACE FACTORY)

ヨム・ヘランは「初めて台本を読んだとき、『Shall we ダンス?』を思い出しました。とても愉快で面白い作品だと感じたんです。もともと、主人公が成長していく姿を描いた映画が大好きで。周囲の人を急かし、自分の価値観を押しつけてしまうグッキが変わっていく過程を、きちんと伝えられたらいいなと思いました。さらに言えば、映画を観た方々に『グッキがああなってしまったのも無理はない』と、彼女の気持ちを理解してもらえたらいいなと考えました」と振り返る。

「特に、社会でリーダーとして働く、ごく普通の中年女性が主人公だという点がとても良かったですね。私自身もキャリアを重ねる中で、後輩から同僚、そして今では後輩を導く立場へと変わってきました。先輩という立場ならではの悩みもありますし、年齢を重ねるにつれて考え方が変わることもあります。そうした部分に、とても共感しました」

娘が家を出て、がらんとした家の中で途方に暮れていたグッキは、ひょんなことからフラメンコ教室を訪れる。最初はクレーマーをなだめるためという不純な動機で始めたフラメンコだったが、床を踏み鳴らすステップに思いがけない解放感を覚える。決められたリズムに従って生きてきたグッキは、荒々しく情熱的なコントラティエンポ(裏拍)を通して、肩の力を抜いて生きる方法を学び、自分自身を癒やしていく。その過程こそ、本作の大きな見どころだ。

「抑え込んできた感情を解き放つフラメンコのシーンにも、ぜひ注目していただきたいです。グッキは人に心を開くのがとても苦手な人ですが、フラメンコを通じて少しずつ心を開いていきます。実際、私たちも難しいダンスを長期間にわたって一緒に練習したのですが、同じ目標や思いを持つ人たちと過ごすうちに、仲間意識が生まれるのを感じました。それに、撮影時期がちょうど梅雨だったので、本当に大変でした。雨が降るとテントの中で待機し、雨がやむとスタッフ全員で床を雑巾がけして撮影を始めようとするのですが、また雨が降り出してしまう。そんなことの繰り返しで、苦労した思い出がありますね」

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本作のもう一つの見どころは、Z世代の最年少職員ヨンギョンとグッキの間に生まれるシスターフッドだ。何事にも消極的で失敗ばかりしていたヨンギョンは、「ロールモデル」として慕うグッキと一緒にフラメンコを踊ることで勇気を得て、成長していく。ヨンギョン役のチェ・ソンウンをはじめ、後輩俳優たちと共演する機会が増えた今、ヨム・ヘラン自身も後輩たちから「ロールモデル」として名前を挙げられることが多くなった。そんな状況をどう受け止めているのだろうか。

「最近は、後輩や俳優を目指している方々から『ロールモデルです』と言っていただくことが増えたのですが、実はものすごく恥ずかしいです。私はごく普通の人間ですし、むしろ『中途半端だ』とよく言われてきました。『いっそのこと、もっと太って個性を出したらどうか』と言われたこともあるくらいです。そんな私が小さな役から始め、少しずつ大きな役を任されるようになり、作品の中心となる人物を演じるまでになった。その過程を好意的に見てくださっているのだと思うと、ありがたいですね。私がロールモデルとして尊敬しているのは、ナ・ムニ先生のように、長年この仕事を続けてこられた先輩方です。皆さん、演技力はもちろんのこと、私生活でも大きな問題を起こすことなく、長く活動を続けていらっしゃいます。私もそうした先輩方の姿勢を見習い、長く演技を続けていきたいと思います」

韓国の映画やドラマを少しでも観たことがある人なら、ヨム・ヘランの顔を一度は目にしたことがあるだろう。映画では『殺人の追憶』の端役から始まり、『市民捜査官ドッキ』『しあわせな選択』など、ドラマは『トッケビ~君がくれた愛しい日々~』を皮切りに、『刑務所のルールブック』『悪霊狩猟団:カウンターズ』『ザ・グローリー ~輝かしき復讐~』『おつかれさま』など、幅広い作品に出演してきた。ジャンルや役の大小を問わず、着実にキャリアを積み重ねてきた俳優は決して多くない。それでも、彼女はこれまでの歩みを振り返り、ただ「運が良かった」と語る。

Netflix『おつかれさま』より

「俳優はあくまでも選ばれる立場なので、『運が良かった』としか言えない部分もあります。例えば、『壮絶な復讐を遂げる、複雑で立体的な人物を演じたい!』と思っても、そういう作品に簡単に出会えるわけではありません。自分の好みで作品を選べる機会は、ほとんどありませんでしたね。台本をいただくたびに、『すごくいい作品が来た!これは絶対にやらなきゃ!』と思いながら、ここまで走り続けてきたんです。振り返ってみると、自分のフィルモグラフィーには本当に素晴らしい作品がたくさんあって、とてもありがたいですし、幸せなことだと思います。幸か不幸か、スランプや燃え尽き症候群に陥ることもあまりありませんでした。映画の中のグッキもそうですが、年齢を重ね、それまでに築いてきたものがあり、失いたくないものができたときに突然失敗してしまったら、これまで以上に絶望すると思うんです。私自身もグッキと同じように、『完璧ではないかもしれない』『失敗するかもしれない』と、いつも不安を抱えながら仕事をしてきたかもしれません。それでも、たとえ失敗したり、立ち止まったりすることがあっても、そこには必ず新たな発見や別の変化があるはずだ、という信念は持っているつもりです」

Netflix『ザ・グローリー ~輝かしき復讐~』より

韓国の映画やドラマに欠かせない存在となった今、「どのような俳優として記憶されたいか」と尋ねると、ヨム・ヘランは“信頼”という言葉を強調した。

「やはり、『信頼を与える俳優』でありたいですね。『あの俳優なら、十分に役を研究しないまま、安易な判断で演じるようなことはしないだろう。きっと最善を尽くそうと努力したはずだ』と思ってもらえるような信頼です。最近よく使われる『信じて見られる俳優』という表現とは、少しニュアンスが違うのですが、演技力だけでなく、その裏にある努力についても信頼を与えたいんです。『演技がうまい俳優』と思われたい一心で、力みすぎるのも違うと思っています。キャラクターを通して『俳優ヨム・ヘラン』自身が見えてしまってはいけないんですよ。だからこそ、『肩の力を抜いてこそ、長く続けられる』という『マッド・ダンス・オフィス』のメッセージにもすごく共感しました。作品に参加するたびに、私自身ではなく、その人物そのものに見えてほしいと願っています」

誰かが決めた正解ではなく、自分だけの“リズム”を刻みながら俳優としての道を歩んできたヨム・ヘラン。これからもさまざまな人物に扮し、新たなステップを踏んでいく彼女の姿が楽しみでならない。

(文=韓ドラLIFE編集部 李 ハナ)

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《韓ドラLIFE》

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