西島秀俊主演映画『存在のすべてを』に、佐藤浩市、高橋一生、木村文乃、鈴木杏が出演していることが分かった。
本作は、塩田武士が新たな境地を切り拓いた同名ミステリー小説の映画化。未解決のまま時効を迎えた、前代未聞の2児同時誘拐事件から30年の時を経て明らかになる、あまりにも切なく、深い愛が観る者の心に一筋の光を灯す珠玉のミステリー超大作。

今回新たに出演が発表された佐藤が演じるのは、謎多き天才写実画家・如月脩を支援する銀座の老舗画廊「六花」の店主・岸朔之介。『64‐ロクヨン‐』『春に散る』に出演し、強い信頼関係にある本作の監督・瀬々敬久との撮影について、「演じる役の『立ち位置』について、監督とお互いの経験値からくる『暗黙知』で認識をすり合わせながら撮影に臨みました」と充実した日々を述懐した。
また、高橋が演じるのは、朔之介に比類なき才能を見出されていたものの、消息不明となった写実画家・野本貴彦。本作への絵画提供と監修を担当する画家・大畑稔浩のもとで絵画指導を受けて撮影に挑んだ高橋は、「『写実とは何か』を教わった時、僕が目指しているお芝居の感覚にすごく近いものを感じて、それがとても衝撃的で写実画にのめり込んでいきました。多くの方に共感していただける素敵な登場人物たちの『人間らしさ』に触れて、皆さんに楽しんでいただけることを願っています」とコメントを寄せている。
木村が演じるのは、貴彦の婚約者・木原優美。「『人生は辛いことや悲しいことばかりではない』と観てくださる方にそっと寄り添えるような存在でいたいと思いながら撮影に臨んでいました」と本作に込めた思いを明かしている。
鈴木が演じるのは、門田(西島秀俊)の取材に応じる中で、30年間誰にも明かさなかったある手紙の存在を告白する、被害児童・内藤亮の実母である内藤瞳。複雑な心情を抱える難役に挑んだ鈴木は、「無気力でどこかアンバランスな、自分の人生に抗えなかった彼女の内面の揺らぎを、私なりに大切に汲み取りながら演じました。皆さんがどう受け取ってくださるのか、とても楽しみです」と公開を心待ちにしている様子。

そして、画廊で深みのある重厚な佇まいを見せる朔之介、アトリエで穏やかながらもどこか切ない表情を浮かべる貴彦、優しく微笑みかける優美、物憂げな眼差しを向ける瞳の姿と、今回発表された4人のソロカットも到着。それぞれが抱くドラマや葛藤、交錯する記憶とは――濃密な余韻を漂わせるビジュアルだ。
コメント
◆佐藤浩市/岸 朔之介(きし さくのすけ)役 コメント全文◆
瀬々監督とは何度もタッグを組んできた仲ですが、昭和の映画作りの良さと今の時代との折り合いをつけるのが非常にうまい方です。今回演じる岸朔之介という人物の「立ち位置」について、監督とお互いの経験値からくる「暗黙知」で認識をすり合わせながら撮影に臨みました。本作でキーとなる写実画について、僕自身これまであまり深い馴染みがありませんでした。絵画の面白さはまた違ったところにあると思っていたんです。それが現場を経験して、逆に「写実の世界の奥深さ」のようなものを改めて認識させられたと感じています。
この映画は、自分の置かれた状況だけでなく、物事を多角的に見つめる目線を与えてくれる作品です。
自分自身の立場や子供との距離感など、様々なことを思い浮かべながらじっくり鑑賞していただけたらと思います。
ぜひ劇場でご覧ください。
◆高橋一生/野本貴彦(のもと たかひこ)役 コメント全文◆
瀬々組には初めての参加でしたが、誠実に作品に向き合う方ばかりで、僕自身もこれからの自分の在り方を見つめ直すような、とても良い経験ができたと感じています。今回、役へのアプローチの軸になったのは「絵」でした。絵画の指導をしていただいた大畑稔浩さんから「写実とは何か」を教わった時、僕が目指しているお芝居の感覚にすごく近いものを感じて、それがとても衝撃的で写実画にのめり込んでいきました。
現代で失いかけてしまっているかもしれない「人間の根源」というテーマとともに、都合や合理性だけではない、人間の愚かさや美しさが内包されている作品になっていると思います。多くの方に共感していただける素敵な登場人物たちの「人間らしさ」に触れて、皆さんに楽しんでいただけることを願っています。
◆木村文乃/木原優美(きはら ゆみ)役 コメント全文◆
初めての瀬々組は、お芝居にじっくり向き合える「これぞ映画の現場」という非常に贅沢な環境でした。
時間に追われるのではなく、「今撮れるベストを尽くそう」という現場の熱量に、この世界に入りたての頃に抱いた「映画人の方々に交じって映画を作っている」という原点のような嬉しい感覚が蘇り、本当に素敵な時間を過ごさせていただきました。
私が演じた木原優美という役を通して、「人生は辛いことや悲しいことばかりではない」と観てくださる方にそっと寄り添えるような存在でいたいと思いながら撮影に臨んでいました。
悲しみの中にも温かな「希望」を感じていただける作品になっていますので、ぜひ気負わずに劇場で受け取っていただけたら嬉しいです。
◆鈴木杏/内藤 瞳(ないとう ひとみ)役 コメント全文◆
瀬々監督と20年以上ぶりにご一緒でき、また瀬々組に参加できるんだということがすごく嬉しかったです。
初めて脚本を読んだとき、私自身「この壮大なスケールの物語がどう映像化されるんだろう」とワクワクしましたし、同時に、役者の表現によって「深めがいのある作品」だと感じました。
私が演じた内藤瞳は、端から見れば「ひどい親」という記号的な存在かもしれません。でも、ただの分かりやすい人物にはしたくなかった。無気力でどこかアンバランスな、自分の人生に抗えなかった彼女の内面の揺らぎを、私なりに大切に汲み取りながら演じました。
観る時の立場、環境、年齢によって共感する人物が変わるような、色々な視点で楽しめる映画です。皆さんがどう受け取ってくださるのか、とても楽しみです。
『存在のすべてを』は2027年2月5日(金)より全国にて公開。



