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【インタビュー】山崎貴監督、『ゴジラ-0.0』は「今作るべき映画になった」(ネタバレあり)

現在公開中の『ゴジラ-0.0』の山崎貴監督にインタビューを実施。本作について話を伺った。

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  • 『ゴジラ-0.0』© 2026 TOHO
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現在公開中の『ゴジラ-0.0』の山崎貴監督にインタビューを実施。本作について話を伺った。

長澤まさみ“青山”は「諦めずに前に進む人」

――今回のインタビューでは、新たに登場する2人のキャラクターに絞ってお話をうかがいます。1人目は、長澤まさみさん演じる天才気象予報官・青山真琴について。襲い来る絶望に抗うべく知力を尽くす人物として描かれていますが、山崎監督はどんな思いを託していらっしゃるのでしょうか?

この作品には、過去に後悔を抱いている人物がたくさん登場していて、青山もその1人。松本市での作戦でも、致命的な事態を招いてしまうんですが、それでもくじけずに、次のプロセスに進むために、全力を尽くす。そんな女性の強さを体現してほしいなという思いでした。今回の物語にはいくつかの軸があって同時進行するので、その軸を担う女性が典子(浜辺美波)以外にもう1人必要だとも思っていました。

野田さん(吉岡秀隆が演じる大型災害対策事務局の局長・野田健治)が、「失敗しても、決してくじけずに、前を向くのが科学者の務めだ」と励ます様子も描きましたが、僕自身も、諦めずに前に進む登場人物は男女問わず好きですね。

――長澤さんが『ゴジラ』作品に出演するのは、『ゴジラ FINAL WARS』(2004)以来、22年ぶりです。

長澤さんは、顔立ちや振る舞いにどこか昭和的な雰囲気をお持ちだなと思っていたんです。ちょうど、阿部さん(2023年に亡くなったプロデューサーの阿部秀司氏)のお別れ会でお会いして「機会があればご一緒したい」と言ってくださって、お言葉に甘えて「あのとき『機会があれば』って言いましたよね?」ってオファーしました(笑)。誰もが一度は仕事をしてみたい役者さんですし、この機会に、ゴジラと長澤さんの揃い踏みというのもいいなと思って、お願いしたら出ていただけることになりました。

『ゴジラ-0.0』© 2026 TOHO

現場には存在しないキングギドラに対して「このぐらい怖がってください」「こういう表情をしてください」というオーダーだけで演じてもらうので、ちょうど良いリアクションは本当に難しい。ですが、実際の映像が完成すると、本当にキングギドラを見ているような顔つきになってくれていることを再確認して、監督として幸せでした。周りへの細やかな気配りも素晴らしいし、作品への取り組み方もストイック。何より、お芝居が的確なので、皆が仕事をしたがる理由が良く分かりました。

広島を描いたのはノーラン監督『オッペンハイマー』へのアンサー

――ありがとうございます。もう1人の重要な新キャラクターが、田中泯さんが演じる生物学者・村上寛治。戦争で心に大きな傷を負っており、作中ではキーパーソンとなる役どころでした。

田中泯さんと食事をしたときに、クリストファー・ノーラン監督の『オッペンハイマー』(2023)の話題になって。あの映画に対する日本からのアンサーとなる、広島を題材にした映画を1回ちゃんと作らなきゃいけない、という話で盛り上がったんです。ハリウッドでノーラン監督と対談をさせていただいたときも、ご本人にそんなお話をしたんですが。

当初、それを『ゴジラ』でやるつもりはなかったんですが、やはりゴジラと核兵器は切り離せないもの。広島の物語と組み合わせることが、うまく融合できるかもしれないし、一歩踏み込んで、今こそやるべきだなと思ったんですね。それを担うキャラクターを、田中泯さんが演じてくれればすごくいいなと思って、オファーさせてもらいました。

――言葉選びが難しいのですが、広島の惨状が非常に生々しく描かれていたと感じました。実際に広島で取材をされたそうですね。

個人的に広島を題材にした映画をいつか作りたいと思っていたし、原爆を体験した方々からお話を聞けるチャンスがどんどん限られてきている。今のうちに聞いておかなければというタイムリミットを感じていたんです。そこでお聞きしたお話は、もちろんすごく生きていますし、当時の痕跡が残っている原爆遺構もあちこち見せてもらいました。

『ゴジラ-0.0』© 2026 TOHO

『ゴジラ』というメジャーなエンターテインメント作品に、現実にあった悲惨な風景や、生々しい描写を入れることに対する抵抗ももちろんありましたし、「なんで、ゴジラに反戦を持ち出すんだ」という批判もあると思います。けど、しょうがない、今やるべきだという純粋な気持ちだったんです。

あくまでエンタメなので、メッセージに支配されてはいけないし、あまり堅苦しくとらえてもらう必要はないんですが、多くの人に楽しんでもらえる作品だからこそ、伝えなくちゃいけないこと、何かを考えるきっかけを提供したかった。世界の情勢がどんどん変化するなかで「今作るべき映画になった」という思いは強くなっていますね。

――ぜひ、ノーラン監督にも観てほしいですよね。

そうですね。そういう機会があれば嬉しいですし、反応が楽しみです。


《Ryo Uchida》

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