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やっぱり美人は隠しきれない!『メゾン・ド・ヒミコ』レビュー 画像

やっぱり美人は隠しきれない!『メゾン・ド・ヒミコ』レビュー

舞台はゲイのための老人ホーム、『メゾン・ド・ヒミコ』で、登場人物はオダギリジョー演じる美しいゲイの青年・春彦、彼が愛するこの老人ホームの創設者・卑弥呼、そして柴崎コウ演じる卑弥呼の娘・沙織…という設定だけを聞くと、なかなかどういう映画か想像がつきにくいかもしれませんが、本作はまぎれもなく温かな愛に包まれた映画です。最初は圧倒される老人ホームの超個性的なメンバーたちも、だんだんとストーリーが進むにつれて、全く違和感がなくなっていくのが不思議! ここには確かに普遍的な“愛”が存在しています。食わず嫌いで見逃すと絶対に損をする映画ですよ! それにしても、本作で“ブス”を演じる柴咲コウのメイク・ダウンにも注目しましょう。眉毛にそばかすに…でもやっぱり美人は隠しきれないなと私は思いました。

すべての人のためのゲイ映画『メゾン・ド・ヒミコ』レビュー 画像

すべての人のためのゲイ映画『メゾン・ド・ヒミコ』レビュー

「観たことのない映画を観たい!」というのならこれをおすすめします。たしかに“ゲイ”という設定を用いてはいますが、彼らを通して男女、親子、仲間といったもっと大きな愛について描いている作品です。それはいわゆるゲイの人のためのゲイ映画ではなく、すべての人のためのゲイ映画なのです。だからこそ、春彦と沙織があることを試そうとするシーンは泣かせます。そこには愛の持つ希望と絶望のすべてがあるからです。また、やはり犬童一心監督の『ジョゼと虎と魚たち』にも見られたファンタジックなセットや、ミュージカルのようなダンスシーン、西島秀俊の非人間っぷりも必見! オダギリジョーと柴咲コウはいずれ劣らぬ名演をみせますが、女性はオダギリを、男性は柴咲を支持する傾向が強かったことは特に面白かった。かくいう私は…オダギリジョーにひたすらため息をつくばかり。私が男でも惚れたに違いありません。本当に美しい人は性別を超えて愛される。これぞまさに究極の愛でしょう。

互いを分かりあいたいと願うことこそが愛なのだ『メゾン・ド・ヒミコ』レビュー 画像
text:Shiho Atsumi
text:Shiho Atsumi

互いを分かりあいたいと願うことこそが愛なのだ『メゾン・ド・ヒミコ』レビュー

娘を捨ててゲイになった父と、その父を憎みながら孤独な人生を生き抜いてきた娘、そして年若く美しい父の恋人の男。3人が過ごした最期の夏に分かったのは、互いを分かりあいたいと願うことこそが愛なのだということ…とシットリ書いちゃったが、一番面白かったのはゲイの老人ホーム「メゾン・ド・ヒミコ」の個性あふれるゲイ爺さんたち。ラブリー系にインテリ系、マッチョ系、男気系、いろもの系…そのキャラがあまりに濃いので、こんな爺さんたちをゲイっていう一点だけで一括りにできるかっ!という気分になり、プロセスはどうあれ非常にまっとうな結論へと導かれる。中でも一番笑ったセリフは「味海苔みたい!味海苔みたい!」。この爆笑を映画で味わってほしいなあ。オダギリジョーが恐ろしいほどに美しく、特にダンスホールのソファで足を組んで座るショットは鼻血もの。

今年下半期は、イギリス映画に注目!! vol.4 ハリウッド・スターも登場! ロンドンの演劇事情 画像

今年下半期は、イギリス映画に注目!! vol.4 ハリウッド・スターも登場! ロンドンの演劇事情

私、今ロンドンに来ています。テロ警戒中で不穏な空気が漂っている?…と思いきや、珍しく快晴の日々が続いているせいもあるのでしょうか、なんだか夏特有ののびのびムードが満点。ヨーロッパ各地からバカンスで訪れている人も多く、家族連れの姿も目立ちます。

今年下半期は、イギリス映画に注目!! vol.3 『28日後...』の3年後…。ダニー・ボイルの新境地? 画像

今年下半期は、イギリス映画に注目!! vol.3 『28日後...』の3年後…。ダニー・ボイルの新境地?

待ってました! ダニー・ボイルの最新作、『ミリオンズ』の公開がついに秋に決定しました。あのユアン・マクレガーの出世作でもある2作、『シャロウ・グレイブ』&『トレインスポッティング』で注目を集め、イギリス映画ブームを牽引したボイル。『普通じゃない』『ザ・ビーチ』は、“いかにも”なハリウッド色がミエミエで、本来、彼の作品が持っているドロ臭さや皮肉っぽさが消えていて、あまりに整いすぎた感じが、残念な作品。そんな彼が『28日後...』で、本領を再び発揮したのは、2002年のこと(日本公開は2003年)。その前年には、『ストランペット』『ヴァキューミング』の2作を撮っているものの、ファンの多い日本ですらあまり話題にならず。

今年下半期は、イギリス映画に注目!! vol.2 『理想の女』ならぬ、“話題の女”スカーレットが見せるファッション 画像

今年下半期は、イギリス映画に注目!! vol.2 『理想の女』ならぬ、“話題の女”スカーレットが見せるファッション

年上の男性とのスキャンダラスな恋、挑発的な発言、という年齢のわりにはムンムンなフェロモン…と、何かとお騒がせなスカーレット・ヨハンソン。ゴシップ欄に登場する頻度と、映画界での活躍は、彼女の場合どうやら比例しているようで、マイケル・ベイ監督の元でSF作品『アイランド』を撮ったかと思うと、オスカー・ワイルド原作の戯曲「ウィンダミア卿夫人の扇」を映像化した『理想の女』(日本公開9月)に出演するなど、「ますますご清勝のこととお喜び申し上げます」ってところなのです。

今年下半期は、イギリス映画に注目!! vol.1 サリー・ポッター監督の新作に注目!! 画像

今年下半期は、イギリス映画に注目!! vol.1 サリー・ポッター監督の新作に注目!!

いよいよ8月、夏真っ盛り。お休みの予定はお決まりですか? 私は、近々、英国へ行く予定なので、なんとなく気分はグレート・ブリテン! そこで、今月はイギリスに関連した映画の話題をお届けします。

2005年、夏のおすすめはこの映画! vol.4 『霊 リョン』 画像

2005年、夏のおすすめはこの映画! vol.4 『霊 リョン』

今週の話題は、韓国ホラー映画『霊−リョン−』。韓国でも、変わらず強い人気を誇るホラーですが、多く製作されるなかでも、昨年の話題をさらった作品とか。ホラーの定番である“血”を見せず、“水”を使った演出が効果的だったことにも注目が集まりましたが、何より話題となったのは、キム・ハヌルが主演したこと。

『チーム★アメリカ/ワールドポリス』レビュー 画像

『チーム★アメリカ/ワールドポリス』レビュー

全米はもちろん、世界各国での公開時には様々な議論を呼んだ注目コメディ。いわゆるブラック・ジョーク的な面白さを期待していると、ちょっと想像を超えるかもしれません。ひたすら超過激シーンの連発によって笑いを作りだしている本作には、『サウスパーク』ファンでさえも笑えない可能性有り…。R-18指定には、それなりのわけがあるというものです。 それでも劇中の歌を始め、何役もの声を担当しているトレイ・パーカー監督とマット・ストーンには脱帽! 顔から指先まで、驚くほど細かい動きをする人形たちにも思わず感心してしまいます。

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『チーム★アメリカ/ワールドポリス』レビュー

『チーム★アメリカ』略して“チム★アメ”。なにかに似ていると思いませんか? そう、「アメとムチ」です。ブラック・ジョークという名の甘い罠(アメ)にだまされてはいけません。そんな生ぬるい期待をムチで滅多打ちにする暴動・暴言の限りはジョークどころか超がつくほど本気です。さらにそのムチは〈チーム・アメリカ〉のメンバーたちにも容赦なく向けられます。メンバーに課せられる数々の苦難といったら…! 自分たち自身ですら笑い飛ばす潔さこそが、監督であるトレイ&マットの本領でしょう。パロディにかける彼らの恐るべき執念にはただならぬものを感じます。ちなみにこの映画をひと言で言うと「悪いのはゴリラよ!」です。どういう意味かは本編を観てのお楽しみに…。

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『チーム★アメリカ/ワールドポリス』レビュー

アメリカ公開時期にえらく政治的要素が強調されていたチム★アメ。まあ観てみてください。外交って何? アメリカって何様さ? そんなことは皮肉って、忘れて、バカになって笑ってみれば? そう、兎にも角にもおバカな映画なんです。市民も構わず銃を撃ちまくったり、ハリウッドスターが国際警備組織にいきなりスカウトされたり、世界中の貴重な建造物もどかどかと破壊したり… つまりありえないことだらけ。でもこんなおバカな作品を、そのポップなセンスでコツコツと創り上げてしまったマット&トレイに乾杯!! 日本人にはつくれないだろうなぁ、チム★ジャパ。

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『ふたりの5つの分かれ路』レビュー

結婚って本当に難しい、赤の他人が人生をともにするのは大変なことなんだな〜と実感しました。ストーリーは1組のカップルが離婚調停をするシーンから、2人の出会いまでをさかのぼるという不思議な展開で進みます。結婚式・出産などの人生の節目で、あってはならない小さな歪みが起こっていくのですが、なんともショックな事件ばかり。私にとっては「こりゃ離婚するわな…」と思っちゃうような出来事なのでした。あと注目すべき点は、ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ演じる妻が着用している水着の可愛さ。2人が出会ったシチリアの海で着ていたワンピースとビキニが超キュートなんです! シンプルな色にちょっと変わったデザイン、これを観てから、ずっとあの水着を探しています!

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『ふたりの5つの分かれ路』レビュー

現在から過去へ遡っていくラブストーリー…というと先に公開された『エターナル・サンシャイン』を思い出しますが、前者の時間の流れが"円"であるとしたら、本作は一方通行の"線"です。つまり、破局は出会いにつながらず、一度巻き戻した時間は二度と再生されないのです。ヒロインのヴァレリア=ブルーニ・テデスキは日本ではあまり馴染みがありませんが、元スーパーモデルで現在はシンガーとしても活躍するカーラ・ブルーニの姉でもあります。主演の2人が別れる前のダンス・シーンはたまらなく悲しい予感に満ちていますが、初めて出会った日、夕陽に向かって海の中を歩んでいく2つの背中には確かに幸せな未来が見えるのです。「たとえ今が幸せでなくても、かつて幸せだったことが消えたわけではない」。そう考えるとこれは悲劇ではなく、喜劇なのかもしれません。

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