1976年11月25日、サンフランシスコのウィンターランド・ボールルーム。激動の70年代後半に、一つのバンドがその活動に終止符を打った。彼らの名は「ザ・バンド」。ボブ・ディランをはじめ、音楽史に偉大な足跡を残したミュージシャンたちから尊敬される、ロック史上最も重要なバンドの一つである。本作はギターのロビー・ロバートソンが2016年に綴った自伝を元に、バンドの誕生から“ビッグピンク”でのレコーディング、メンバー達の熱い友情と軋轢、そして伝説的解散ライブ「ラスト・ワルツ」まで̶̶才能、幸運、苦悩、狂気が横溢する創造の旅路を追ったドキュメンタリー。製作総指揮をマーティン・スコセッシ、ロン・ハワードが担当し、ブルース・スプリングスティーン、エリック・クラプトンら音楽界の超大物たちも次々に登場。世代を超えて全ての音楽ファンの心に響く感動作だ。
ダニエル・ロアー