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最新ニュース コラム記事一覧(130 ページ目)

『ブラザーズ・グリム』レビュー 画像

『ブラザーズ・グリム』レビュー

“グリム童話の隠された誕生秘話”を描いた本作。ただのフェアリーテイルに終わらないことは重々承知でしたが、正直、「こんな世界は見たくなかった…」というところもありました。リアルに登場するおとぎ話のキャラクターたちはかなり強烈。リンゴを持った怪しいお婆さん、少女たちに襲い掛かるジンジャーブレッド・マン、病に侵されていく美しい女王…。これはもうファンタジーというより、ホラーに近いものがあります。でも考えてみれば、小さい頃親しんでいた童話にはもともと、魔女や怪物など、ダークなキャラクターがたくさんいました。それらを素直に聞いていたことを考えると、その方が怖いかも。それにしても、衣装やセットのディテールには脱帽。モニカ・ベルッチの不気味なほどの美貌も必見ですよ。

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『ブラザーズ・グリム』レビュー

ディズニーランドで「スモールワールド」に乗ると、ファンタジーの世界に身も心も飛んでいきます。もちろん、機械が動かしている人形だってことは十分承知しているし、長年動いている人形たちの汚れだって気になってしまうのだけど、なぜか心はファンタジーの世界。『ブラザーズ・グリム』のタイトルから勝手に想像したのは、ファンタジーの世界へ身も心もまっしぐらなトリップ映画…と思いきや、そこはテリー・ギリアム。彼が創り上げたグリムの世界には、おなじみの「赤ずきん」「シンデレラ」が登場し、ファンタジー要素満載。その一方で、動く木がいる森は怖いし、どこから襲ってくるか予想できない狼男も怖い。『ディープ・ブルー』を観て「地上で生きててよかった」と思い、『ソウ』を観て「生きていることを毎日感謝しよう」と思った私。今回は「1人で森に入らないようにしよう」とひそかに決心したのでした。

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『ブラザーズ・グリム』レビュー

『未来世紀ブラジル』でやみつきになってしまったテリー・ギリアム監督の世界。あのテーマソングは今でもトラウマです。そのギリアム監督が前作『ロスト・イン・ラ・マンチャ』の悲劇から7年ぶりに世に放つ待望の新作ということで、予告篇で初めて高い塔の窓から長い髪をおろす「ラプンツェル」の画を観たときは心が躍りました。アクション派のイメージが強かったヒース・レジャーが神経質でナイーブな弟役にはまっていて、そのギャップがまた乙女心をくすぐります。インテリ風な細いフレームの丸眼鏡も、文化系メガネ男子好きな女子にはたまりません。もちろんギリアム監督ならではのジョークも随所に散りばめられています。現実とファンタジーが境目なく混じりあうギリアム・ワールドにしばし迷い込んでみてください!

芸術の秋。映像のアートに浸る vol.4 『コープス・ブライド』のアートなドレス 画像

芸術の秋。映像のアートに浸る vol.4 『コープス・ブライド』のアートなドレス

JUNE BRIDE(6月の花嫁)は幸せになると言われていますが、実は秋も結婚式には人気の季節のようですね。お天気が安定しているせいでしょうか。秋晴れはすがすがしくて気持ちがよく、五月晴れに勝るとも劣らず。澄み切った空のもとで人生の門出が祝えたら、幸先がいいというものです。

芸術の秋。映像のアートに浸る vol.3 キム・ベイシンガーは、かなりのツワモノ? 画像

芸術の秋。映像のアートに浸る vol.3 キム・ベイシンガーは、かなりのツワモノ?

ジョン・アーヴィングの小説を映画化した『ドア・イン・ザ・フロア』に登場するキム・ベイシンガーは、ほんとうに美しい。1953年生まれだから、今年で52歳。若者を一目で魅了してしまう大人の女の役柄を、ごく自然に演じています。キム・ベイシンガーといえば、かつてはお色気路線まっしぐらで、あまり女性ウケするタイプではなかったはず。何しろ、16歳にしてジュニア・ミス・コンで堂々優勝。モデルから女優に転向し、美貌を武器にヒロイン役を次々こなしていたのですから。それでも、サスペンス、コメディ、官能映画(って『ナインハーフ』のことです)など、いろいろなジャンルに挑戦していたあたりが、ただ者ではなかったけれど。

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『そして、ひと粒のひかり』レビュー

久しぶりに邦題がグッときた映画です。個人的には、田舎に生まれた者としての17歳の心のもがきや、抜け出したいけれど方法を探る術も分からないモヤモヤに深く共感。主人公のマリアは、麻薬の粒を飲み込んで密輸すること、平たく言えば“悪いこと”によって新しい扉を開くのだけれど、大切なのは「何をしたか」ではなく、それによって何を吸収し、どう考え、“そして”次に何をするか。彼女が立ち向かった壁は、危険度では比べものにならないけれど、きっと誰もが一度はぶち当たる壁。そしてそれを乗り越えたときに見える“ひと粒のひかり”。決してバンザイして喜べるものではないけれど、希望に満ち満ちたエンディングで思わず涙がこぼれてしまいました。───『そして、ひと粒のひかり』。観た後も深く味わえるタイトルを名づけた配給さんにも思わず拍手です。パチパチ。

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『そして、ひと粒のひかり』レビュー

ドラッグとは無縁に生きている平凡な私たちには、“運び屋”というマリアの選択はあまりにも衝撃的に思えるかもしれませんが、世界は違えど誰にでも自分の人生に迷いを感じる時期や、分かれ道があったはず。もちろん“運び屋”の仕事の危険性は明らかで、思わず目をそむけたくなる場面には「ほかに道はなかったのか…」と願いたくもなりますが、マリアにとってこれはより明るい未来への賭けであり、絶望ではなく、救いだったと思う。混乱し、悲しみ、必死な状況に追い込まれ、それでも彼女は手探りで幸せをたどる。17歳の明るい青春映画からは程遠いですが、そこには確かに希望のひかりがあり、ラストは不思議とさわやかな気持ちで拍手を贈りたくなりました。

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『そして、ひと粒のひかり』レビュー

主人公マリアは、今いる自分の場所から逃げ出したくて家族も恋人も仕事も何もかも捨ててコロンビアの田舎町からニューヨークへ……と言うと、サクセス・ストーリー風に聞こえるけれど、彼女が選んだ仕事はなんと麻薬を胃の中に飲み込んで密輸する“ミュール(運び屋)”。死と隣り合わせの恐怖、犯罪に手を染める罪悪感……17歳の少女のとった決断にハラハラドキドキしながらも、生きて行くって大変なことなんだなぁ?としみじみ。ミュールという仕事は決して許されるものではないけれど、悩みや不満を持っていても「ま、仕方ないか…」と、つい妥協してしまっている自分がちょっと情けなく感じてしまったり。重いテーマでありながらも希望に溢れたラストは清々しいし、何よりもマリアを演じたカタリーナ・サンディノ・モレノの飾らない美しさが新鮮!

芸術の秋。映像のアートに浸る vol.2 文学の映像化は数々あれど…『春の雪』 画像

芸術の秋。映像のアートに浸る vol.2 文学の映像化は数々あれど…『春の雪』

文学の映像化作品は数々あれど、観終わった後、こんなに原作を読みたくなった映画は、今までにありませんでした。「こんな話だったっけ」と思ってしまった『春の雪』。もちろん、物語の筋は確かに“そのもの”なのですが、何かが違う。その何かを言葉で表現するとしたら“世界観”とでも言いましょうか。

芸術の秋。映像のアートに浸る vol.1 犬と一緒に「The True Store and Gallery」へ 画像

芸術の秋。映像のアートに浸る vol.1 犬と一緒に「The True Store and Gallery」へ

この間まで、猛暑が続いていたのがうそのよう。今はもう、東京もすっかり秋の気配が漂っています。涼しくなり、過ごしやすくなってくると、食欲とともに旺盛になるのが知的好奇心。この時期には、映画もアーティスティックな視点で選んでみるのはいかがでしょう。今月は、「映像のアート」をさまざまなスタイルで楽しめる作品が沢山公開されることですし。

『トゥルーへの手紙』レビュー 画像

『トゥルーへの手紙』レビュー

広告写真家として名を馳せるブルース・ウェバーが、どうしてここまで穏やかで美しい映像を撮れるのかとても不思議に思いました。業界の人間が描くものは、どうしても無理とかヤラセといった作りこんだ感があって嫌気がさすこともしばしばありますが、彼が現実世界にも失われたような"パラダイス"を築きあげられたのは、ただそこにある"愛"だけなのだと感じました。来日の際にも「昨晩は、愛犬たちに『日本の写真をメールで送るよ』と電話で話していたとこさ」と語る姿も印象的でした。「本作は、そんなブルースのパーソナルな愛が映像となり、その映像から彼の愛が観た人たちへじんわりと染みこんでいくチェーン・ムービーに決定!」と心の中でこっそり認定させていただきました。

『トゥルーへの手紙』レビュー 画像

『トゥルーへの手紙』レビュー

ブルース・ウェバーが自身の日記からアイデアを思いついたという本作。愛犬トゥルーに宛てた言葉や、どこか昔なつかしい、きらきら眩しい映像を通じて、彼はとても近い距離から私たちに語りかけます。ブルースは本作を撮った理由について、こうコメントしています。「人に対して興味を持つべきだ、もっと気を配って関わりを持つべきなんだ」。私たちは毎日幾千人もの人とすれちがい、その中のほんのわずかとつながる。日々繰り返される出会い、ふれ合い…当たり前のような思いやりの先にこそきっと平和がある、そう彼は希望を持って教えてくれている気がします。その愛情あふれる、切なる思いには涙せずにはいられませんでした。

『トゥルーへの手紙』レビュー 画像

『トゥルーへの手紙』レビュー

「犬ごときで」と思う人もいるかもしれないけれど、犬好きというのは、子を持つ親と同じように、「この子が幸せに暮らせるように」と平和な社会を願うもの。当然ながら、犬バカの私には、無類の“DOG-LOVER”と言われるブルース・ウェバーがこの作品に込めた想いが痛いほどに良くわかる。N.Y.同時多発テロ発生時に、離れ離れになっていた愛犬を想う気持ちは、愛する者を持つどんな人の気持ちとも共鳴するはず。そんな想いをきっかけに、極めて自然に幸せの根源を見つめ直し始めたブルースの優しい視線が、説教くさい正義感や、偽善的な平和主義をふりかざす種の反戦映画と本作を違ったものにしているのかも。もちろん、映像の美しさや、登場する犬の愛らしさも、大きな魅力ではあるのだけれど。

この秋、必見。女心をそそる映画 vol.4 “ルパン”を演じる、フランス映画界の人気者 画像

この秋、必見。女心をそそる映画 vol.4 “ルパン”を演じる、フランス映画界の人気者

「ルパン3世」のおじいちゃん(というかこちらが元祖)であるアルセーヌ・ルパンは、日本でもファンが多い。モーリス・ルブランの原作は、世界22ヶ国で翻訳・発行されていて、5千万部の大ベストセラーとか。5千万ってどのくらい凄いのかと調べてみたら、ウクライナ、韓国、タイなどの人口と同じというからほんとうに凄い。そんな人気者のアルセーヌ・ルパンは、これまでも何度か実写化されてきたけれど、ルパン生誕100周年を記念する今年、映画『ルパン』で彼を演じたロマン・デュリスもなかなかのもの。ちょっと洒落ていて、コミカルで、それでいてセクシー…。

この秋、必見。女心をそそる映画 vol.3 ヨン様、ジョニー様、御来日 画像

この秋、必見。女心をそそる映画 vol.3 ヨン様、ジョニー様、御来日

『四月の雪』のプロモーションのため、ヨン様来日。またもや日本は凄まじかったようですね。ようですね…ととぼけているのは、ちょうど来日期間中、私は海外滞在中だったため。またもや、ヨン様接近に大失敗というわけです。またもや、と言うのは、前回全く仕事の絡みはなく、ずっとその騒動をTVで観察するのみだったため。別に彼のファンじゃないのだけれど、あの歴史的騒動には頭を突っ込んでみたかった…。そもそも、野次馬根性あってのこの仕事。それなのに、またしてもあの騒動を見逃したなんて。成田から帰って、郵便物を整理していると、ヨン様のご挨拶付き試写会へのプラチナ招待券を発見したときには、ちょっとため息をついたのでした。きっと、私とヨン様と私は、すれ違う運命なのでしょう。なーんて、私まで感傷的にしてしまうなんて、ヨン様ったら。

この秋、必見。女心をそそる映画 vol.2 『NANA』がそそる秋のおしゃれごころ 画像

この秋、必見。女心をそそる映画 vol.2 『NANA』がそそる秋のおしゃれごころ

この秋、話題の邦画といえば、『NANA』。原作は、発売から5年で累計2300万部の売上げを突破している、矢沢あい原作の超人気コミックであることはご存知の通り。性格も、好みのファッションもまるで正反対の二人の女性、ナナと奈々が運命的な出会いを通じ、友情を育みながら、恋愛や失恋を経て、大人の女性へと成長していく姿を描いています。

この秋、必見。女心をそそる映画 vol.1 秋はチョコレートの季節? 画像

この秋、必見。女心をそそる映画 vol.1 秋はチョコレートの季節?

もう少しすると、すっかり秋の気配が感じられる頃となってくる日本。「○○の秋」というフレーズが、さまざまなメディアで使われるようになりますが、皆さんなら、○○の中に何を入れるのでしょうか。どこへ行っても、食べ物のことが気になって仕方がない私が当てはめたいのは、もちろん「食欲」という2文字。食事が不味い、と散々人から聞かされていたというのに、ロンドンでも何でもすっかり美味しくいただいていた私。いったいどうしたと言うのでしょう。

『コーヒー&シガレッツ』レビュー 画像

『コーヒー&シガレッツ』レビュー

世界中で多くのコアなファンを持つジム・ジャームッシュ。しかしジャームッシュ?とあまり彼の名前に馴染みのない人でも、十二分に楽しめるのが本作。なんと言ってもとびきりおしゃれ! それでいてリラックス効果抜群なのです。

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『コーヒー&シガレッツ』レビュー

「喫茶店でコーヒーを飲む」。この何気ないシーンが実は映画にとってはとんでもない魔物なのです。なにせ人物がテーブルについて座っているだけでたいした動きがない。下手をすればどうしようもなく退屈なシーンになりかねません。だから全編がそれで構成された映画と聞いて、さすがに無謀な試みではないかと不安にもなりました。しかしそこはジャームッシュ、確かに人々がコーヒーを飲みながらだらだらと喋っているだけなのに不思議と飽きさせず、気がつくとすっかりその空気に巻き込まれてしまっていました。

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『コーヒー&シガレッツ』レビュー

待ってました! ジム・ジャームッシュ監督の新作登場。2003年に発表された『10ミニッツ・オールダー 人生のメビウス』の中の短編『女優のブレイクタイム』を別にすれば、なんと5年ぶりの単独作品。18年にもわたって撮りためられてきた作品がじっくり観られるのだから心底嬉しい。

やっぱり美人は隠しきれない!『メゾン・ド・ヒミコ』レビュー 画像

やっぱり美人は隠しきれない!『メゾン・ド・ヒミコ』レビュー

舞台はゲイのための老人ホーム、『メゾン・ド・ヒミコ』で、登場人物はオダギリジョー演じる美しいゲイの青年・春彦、彼が愛するこの老人ホームの創設者・卑弥呼、そして柴崎コウ演じる卑弥呼の娘・沙織…という設定だけを聞くと、なかなかどういう映画か想像がつきにくいかもしれませんが、本作はまぎれもなく温かな愛に包まれた映画です。最初は圧倒される老人ホームの超個性的なメンバーたちも、だんだんとストーリーが進むにつれて、全く違和感がなくなっていくのが不思議! ここには確かに普遍的な“愛”が存在しています。食わず嫌いで見逃すと絶対に損をする映画ですよ! それにしても、本作で“ブス”を演じる柴咲コウのメイク・ダウンにも注目しましょう。眉毛にそばかすに…でもやっぱり美人は隠しきれないなと私は思いました。

すべての人のためのゲイ映画『メゾン・ド・ヒミコ』レビュー 画像

すべての人のためのゲイ映画『メゾン・ド・ヒミコ』レビュー

「観たことのない映画を観たい!」というのならこれをおすすめします。たしかに“ゲイ”という設定を用いてはいますが、彼らを通して男女、親子、仲間といったもっと大きな愛について描いている作品です。それはいわゆるゲイの人のためのゲイ映画ではなく、すべての人のためのゲイ映画なのです。だからこそ、春彦と沙織があることを試そうとするシーンは泣かせます。そこには愛の持つ希望と絶望のすべてがあるからです。また、やはり犬童一心監督の『ジョゼと虎と魚たち』にも見られたファンタジックなセットや、ミュージカルのようなダンスシーン、西島秀俊の非人間っぷりも必見! オダギリジョーと柴咲コウはいずれ劣らぬ名演をみせますが、女性はオダギリを、男性は柴咲を支持する傾向が強かったことは特に面白かった。かくいう私は…オダギリジョーにひたすらため息をつくばかり。私が男でも惚れたに違いありません。本当に美しい人は性別を超えて愛される。これぞまさに究極の愛でしょう。

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