善意か、生存本能か。極限下で問われる「人間の正体」。フリーターの鈴木拓夢は、かつて高校サッカー部の主将として将来を嘱望されていたが、ある不祥事を機に転落。現在は家賃を滞納し、母親の巨額の借金を背負わされる絶望的な日々を送っていた。そんな彼に、親友の羽賀慎也が持ちかけたのは、「一晩で人生を逆転できる」という謎の高額闇バイトだった。薬で眠らされ連れてこられたのは、拓夢や羽賀を含めた11人の男女。引きこもりの青年、元エリートCEO、元警官、元地下アイドル、劇団員、ホスト、教師。年齢も経歴も異なる彼らの共通点は、ただ一つ。「金」のために人生を詰んだ者たちであること。主催者・オルドス鷹峰が冷酷に告げる。「ゲームの始まりです」。 能面を被り、斧を振り回す殺人鬼「モンスター」が校舎を徘徊する中、参加者たちは賞金1億円を懸けた「死のデスゲーム」を強制される。最初のゲーム「鬼ごっこ」で早くも犠牲者が出る中、拓夢は仲間との協力を呼びかけるが、生存を懸けた疑心暗鬼が広がり、一人、また一人と脱落していく。しかし、この惨劇には、拓夢と羽賀、そして謎の少女・美月が共有する、8年前の「ある悲劇」にまつわる恐ろしい因縁が隠されていた――。
⾦本真吾