まずは最も古い歴史を持ち、カンヌ、ベルリンと並んで世界三大映画祭のひとつに数えられるヴェネチア国際映画祭。今年はジョージ・クルーニーがメガホンを握り、ライアン・ゴズリングが主演を務める『The Ides Of March』(原題)がオープニングを飾る。三大映画祭の中でも日本をはじめアジア映画と相性が良いと言われるヴェネチア。日本からは今回、園子温監督の『ヒミズ』がコンペティション部門に出品されている。前作『冷たい熱帯魚』が同映画祭のオリゾンティ部門に出品された園監督。今回は金獅子賞に期待がかかる。そのほか日本からはコンペティション部門ではないものの清水崇監督の新感覚ホラー『ラビット・ホラー3D』、すでに日本で公開中のジブリ最新作『コクリコ坂から』も上映。オリゾンティ部門にも個性的な邦画が出品。世界的な名匠アミール・ナデリがメガホンをとり、西島秀俊、常盤貴子らが参加した『CUT』がオリゾンティ部門のオープニングを飾るほか、監督・塚本晋也×主演Coccoによる『KOTOKO』、平林勇監督によるアニメーション映画『663114』も同部門にて上映される。西島さんにとっては北野武監督作『Dolls』以来9年ぶりのヴェネチア。2003年には『地球で最後の2人』で浅野忠信が同部門の男優賞に輝いており、先鋭的、革新的な新しい才能を評価するオリゾンティ部門にも要注目。