もしも全世界の人々の視覚が失われてしまったら…。謎の伝染病“白い病”に冒された人々の不安と恐怖を描いたパニック・サスペンス『ブラインドネス』。『ナイロビの蜂』のフェルナンド・メイレレス監督、ジュリアン・ムーア、ガエル・ガルシア・ベルナル、伊勢谷友介、木村佳乃ら国境を越えた豪華キャストで贈る本作が、来る第61回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に出品されると同時に、オープニングで上映されることが決定した。ここ2年のオープニングに選ばれた『マイ・ブルーベリー・ナイツ』や『ダ・ヴィンチ・コード』然り、高い注目を集めた作品に続き、大役を果たすこととなった本作。日本人が監督、またはキャストとして出演した作品がオープニングに選ばれるのは、黒澤明監督の『夢』(1990)以来、18年ぶりとなる。この快挙を受けて、伊勢谷さんは「自分にとって大きな憧れであり、重要な経験であったメイレレス監督との仕事が、とうとうカンヌで世界中の目に触れる日が来ました。正直ドキドキもんです! 僕の大好きなテーマを持つこの作品を、自信を持って送り出したいと思います」とコメント。木村さんからも「以前より監督の大ファンでしたので、この素晴らしい作品に参加できただけでも光栄に思っています。その上、コンペ部門への正式出品が決まり、大変嬉しく思っております」と、両者から喜びの言葉が寄せられた。そして遂にカンヌデビューを果たしたメイレレス監督は「『ブラインドネス』は我々が見えていると思っている人間の本質が、実は見えていないのだというメタファーを描いたドラマです。カンヌのオープニング作品として選ばれ、しかもコンペティション部門への出品が決まったことで、大変喜んでいます」とコメント、日本から参加した2人にも賞賛の声を贈っている。「日本がとても大好きなので、カンヌ映画祭の後、映画とともに日本へ行くことをとても楽しみにしています」と言うメイレレス監督が、満を持して贈る『ブラインドネス』。日本での公開は、11月、丸の内ピカデリー2ほか全国松竹・東急系にて。コンペティション部門出品作品は以下の通り。『ブラインドネス』:フェルナンド・メイレレス『Three Monkeys』(英題):ヌリ・ビルゲ・ジェイラン『Entre les murs』(原題):ローラン・カンテ『Lorna's Silence』(英題):ジャン=ピエール・ダルデンヌ、リュック・ダルデンヌ『A Christmas Tale』(英題):アルノー・デプレシャン『Changeling (原題)』:クリント・イーストウッド『Adoration』(原題):アトム・エゴヤン『Waltz with Bashir』(原題):アリ・フォルマン『Frontier Of Dawn』(英題):フィリップ・ガレル『Gomorrah』(英題):マッテオ・ガローネ『Two Lovers』(原題):ジェームズ・グレイ『24 Citys』(英題):ジャ・ジャンクー『Synecdoche, New York (原題)』:チャーリー・カウフマン『My Magic』(原題):エリック・クー『The Headless Woman』(英題):ルクレシア・マーテル『Serbis』(原題):ブリラント・メンドーサ『Delta』(原題):コーネル・ムンドルッツォ『Linha de passe』(原題):ダニエラ・トーマス、ウォルター・サレス『CHE (原題)』:スティーヴン・ソダーバーグ『Il Divo』(原題):パオロ・ソレンティーノ『Leonera』(原題):パブロ・トラペロ『The Palermo Shooting (原題)』:ヴィム・ヴェンダース