ファッション小噺vol.70 ゴールデン・グローブ賞、ストで中止…で嬉しいのは誰?
現地時間の1月13日、アメリカはロサンゼルスでゴールデン・グローブ賞の発表が行われました。アメリカ映画界最大のお祭り、アカデミー賞の前哨戦としていつも話題になる授賞式ですが、今年はその華やかな式典の写真がありません。ビシッとブラックスーツでキメたイケメンの姿も、華やかなフォーマルドレスに身を包んだ女優たちの姿もなし。どこのメディアでも、その写真を掲載していないわけ。それは、授賞式自体がキャンセルとなったから。これには、昨年から続く、米国脚本家組合と米国映画テレビジョン製作者連合のストライキが影響しているのはご存知の通り。米国映画俳優組合が彼らを支持しているため、レッドカーペットを闊歩するはずのセレブリティたちが授賞席への出席をボイコット。これでは、やる意味なしということで、受賞者を読み上げるという記者会見形式でのTV放映となったわけです。相当、地味…。
ファッション小噺Vol.69 “女ぢから”を感じる『ラスト、コーション』
年が明けて、ハリウッドではそろそろアカデミー賞の香りが漂ってきました。注目度からすれば、アカデミー賞を誰が、どの作品が獲得するのかが映画界最大の話題とも言えます。でも、映画好きにしてみれば、アカデミーだけがお祭りじゃない! 昨年も、世界各国で様々な映画祭が行われ、多くの映画賞が発表されてきました。
歌う映画 vol.1 聴け! ジョニデの“本邦初公開”美声
新年、明けました! 今年もどうぞよろしくお願いいたします。年末年始は、いかがお過ごしでしたか? 私は定番の「第九コンサート」に行ってきました。これまで、何度となくマエストロたちの指揮する第九をCDで聴いてはいたものの、やはり生となると迫力が違います。人生の苦悩を乗り越えて、歓喜の歌に至るという壮大なる交響曲。およそ73分のドラマに文字通り涙しました。
気になるお正月映画&ファッション小噺Vol.68 パーティでライバルに差をつける
何かと会合の多いパーティシーズン真っ只中。シャンパンに楽しいおしゃべり…と、パーティは楽しいけれど、着ていくものがないとお困りの人も多いはず。それならば、装いのヒントをいただきに、映画館に行ってみてはいかがでしょう。映画は、お手本になるようなファッションにあふれています。
ファッション小噺vol.67 インディーズ・プリンセスのお嬢様ファッション
先日、アメリカの業界紙が発表した、ハリウッド俳優たちのギャランティ・ランキング。女優として1位に輝いたのは、ご存知の通りリース・ウィザースプーン。1本の出演料が約20億円とのことですから、製作側からみても、よほど興収が見込める女優ということなのでしょう。
気になるお正月映画って?vol.3 期待が膨らむ、気になる4作
“師走”とはよく言ったもので、12月に入ると急にせわしなくなります。元旦から大型スーパーは営業しているせいもあり、街中も以前ほど閑散としておらず、お正月ムードは年々薄まっているというのに、気ぜわしさだけは変わりなくやってきます。今年の仕事納めは28日(金)。この日まで、びっしり仕事の予定が詰まっているという人も多いのではないでしょうか。私のように…。
気になるお正月映画って?vol.2 笑って2008年。Mr.ビーンとご一緒に
笑うっていいですね。悲しいことがあっても、辛いことがあっても、笑えばなんだか、背負ったものが少し軽くなるような気がしてきます。もちろん、笑うことで問題が解決するわけではないけれど、ちょっぴり心に余裕が生まれ、問題を客観視できるようになるのは事実です。『Mr.ビーン カンヌで大迷惑?!』をおすすめするのは、だからこそ。年明け早々、大笑いしたい。そんな人には断然おすすめなのです。
ファッション小噺vol.66 ふくれっ面アンナのブルジョワファッション
いまでこそ、服で身分格差を感じることはさほどないかもしれませんが、昔は、いま以上に服が語る身分の違いは顕著でした。ちょんまげだって着物の着方だって、町人と武士とでは違っていましたし、ヨーロッパならちょっと前までブランド物を持てるのはごく限られた人々で、そういう上流階級の女性たちは、きれいに整ったヘア、カシミアのセーターにタイトスカート、パールのネックレスといったスタイルから、ひと目でそれとわかったものです。まあ、少しはその傾向は残っていますが。
気になるお正月映画って?vol.1 年末年始は何を観てすごす?
12月に入ると、今年もあとわずかだなという“師走”感が一気に盛り上がり始めます。映画業界では、お正月映画の話題でいっぱいに。でも、クリスマスのイベント性が強いため、12月25日を過ぎるまでは、あまりお正月気分になれないのが正直なところ。それでも日本にはクリスマス休暇がありませんから、年末年始の休暇に向けて公開される映画を“お正月映画”と呼ぶのはご存知の通り。
ファッション小噺vol.65 ホッキョクグマの里親になろう
クリスマスのギフトは決まりましたか? この時期になると、結構頭を悩ませますよね。友人の中には、「絶対に外さないよう、一緒にショッピングに行って、相手の好きなものを買ってあげる」(男性)、「相手の予算をたずねて、自ら予算内で好みのものを見つけて、買ってもらう」(女性)という人々がいますが、私に言わせれば、そんなのちっともロマンティックじゃない! あまりに合理的すぎる。物をもらうのが目的になってしまい過ぎています。
芸術の秋、アートを感じる映画vol.3 世界が無視できない女、マリア・カラス
「好きになってしまうと、お金が飛ぶようになくなるから困っています」。これは、私が何人もの知人から聞かされた言葉です。彼らが、好きになった対象はみな同じ。別に、あれ買って、これ食べたいなどとわがまま言い放題のセレブ娘のことではありません。その正体は、オペラです。
ファッション小噺vol.64 マイティ・ハートなアンジー
今、世界で一番注目を集めているセレブリティのひとり、アンジーことアンジェリーナ・ジョリー。ブラッド・ピットとのパートナーシップでも話題を集めていますが、『マイティ・ハート/愛と絆』のような社会派作品に出たかと思えば、『ベオウルフ/呪われし勇者』のような娯楽大作にCG出演してしまうという、ふれ幅の大きさも意外性があって魅力的。莫大なギャランティーの3分の1を恵まれない人々に寄付するなど、慈善活動に熱心なことでも知られる彼女。チャリティに目覚めてからは、ハリウッドの虚栄を嫌い、「俳優をやっているのはお金のため」というような誤解を恐れぬ大胆発言もしています。
芸術の秋、アートを感じる映画vol.2 天才か奇人か。はたまたその両方か
それはかなり前のこと。とあるピアノ・ソナタをCDで聴いていたときのことです。部屋には静かに、でもときに激しく、音楽だけが流れていました。そして、その場には私一人だけしかいないはずなのに、あるメロディのところで、誰かが鼻歌を歌っているような不思議な音がかすかに耳に届き始めました。これはもしや心霊現象? と、どきどきする私。よく子供の頃にありましたよね、歌手○○のレコードに奇妙な声が入っている…とかいう話。もしかして、このCDもそのひとつなのか。そんなどきどきが、私と20世紀を代表する名ピアニスト、グレン・グールドとの出会いでした。

