「文豪を演る」というコンセプトの下、世界的にも評価の高い日本が生んだ近代文学の作家たちの短編小説を、旬の俳優陣で映像化した「BUNGO-日本文学シネマ-」がTBSおよびBS-TBSで放送される。記念すべき第1回で放送されるのは、昨年生誕100周年を迎え、著作が次々と映画化されている太宰治の短編作品「黄金風景」。主人公≒太宰を演じるのは、もの静かで落ち着いた佇まいながら、どこか心に引っかかる独特の存在感を放ち、映画にドラマにと話題作への出演が続く向井理。向井理が太宰と聞いて意外と見る向きもあるかもしれないが、短い時間の中で味のある太宰像が打ち出されており一見の価値あり! “文豪”を演じて、向井さんの胸に去来した思いは? 放映開始を前に話を聞いた。
監督と俳優の関係…例えばファンタジー映画における最強のコンビがティム・バートンとジョニー・デップだとしたら、“愛”の映画における現代の映画界最強のコンビ、それはペドロ・アルモドバル×ペネロペ・クルスをおいてほかにはないのではないか? 『ライブ・フレッシュ』以来、ペネロペを世界へと羽ばたかせるきっかけとなった『オール・アバウト・マイ・マザー』、そして全世界の絶賛を浴びた『ボルベール<帰郷>』と数々の名作を生み出してきた、まさに黄金のコンビ。この2人が新たに送り出す『抱擁のかけら』でも当然のごとく、愛に生き、愛にとらわれる男と女が余すところなく描かれている。ペネロペにとってアルモドバルとは? その逆は? ペネロペが、そしてアルモドバルがこれまでについて、新作について、互いについて思いを明かしてくれた。
全世界が注目する中、まもなく開幕するバンクーバー冬季オリンピック。中でも花形種目として高い人気を集めるのが、女子フィギュアスケートだ。そんな華やかな世界から離れていた主人公が、もう一度大舞台へ再起を懸け奮闘する姿を描いた、本格的フィギュアスケート映画『COACH コーチ 40歳のフィギュアスケーター』がまもなく公開を迎える。本作の主演を務めたプロフィギュアスケーター、西田美和さんと共演の時東ぁみさんからのメッセージがシネマカフェに到着した。
冒頭、柴咲コウの泥にまみれたひどい(でもかわいい!)顔がアップで映し出され、何やらワクワク。かと思えば、全編を通じて“ミュージカル絵本”とでも言うべきキュートな世界観が展開。おまけに物語は“食”や“いのちを食べる”といったことについて考えさせつつ、母と娘の心の絆にほっこりさせてくれたりと楽しみどころ満載のこの映画の名は『食堂かたつむり』。小川糸の同名ベストセラー小説に柴咲コウ、余貴美子、ブラザートムら強力なキャスト陣などなど、魅力的な“材料”を得て、新鋭女流監督・富永まいはどのように“調理”し、映画を作り上げていったのか? 公開を前に富永監督に語ってもらった。
先日公開を迎えた『ボーイズ・オン・ザ・ラン』に主演している峯田和伸(銀杏BOYZ)から、動画メッセージが到着した。花沢健吾による同名人気漫画を原作にした本作。峯田さんは、非イケメンのサエない…でも熱い主人公・田西を熱演している。峯田さん自身、原作の大ファンを公言しており、原作を愛するがゆえ、原作ファンの観客が観ても楽しめる作品にすべく、並々ならぬ決意と熱意を持って本作に臨んだ。
Wikipediaじゃあるまいし、自分の過去の警察沙汰についてまで包み隠さず自らのブログのプロフィール欄に掲載している人もめったにいない。峯田和伸は、自分を飾ろうともかっこよく見せようともせず、ありのままをさらけ出す。それはインタビュー中も変わらない。だから登場人物への共感を語る際に「僕も中途半端な形で女の子を捨てた経験もあるし…」とか「元カノの名前を曲名にして歌ってたらその親から怒られて…」なんてこちらがヒヤヒヤするエピソードが次々と出てくる。銀杏BOYZの歌手、そしてもはや“俳優”として確固たる地位を築いている彼の最新主演作『ボーイズ・オン・ザ・ラン』。暑苦しくて、かっこ悪くて、一生懸命な主人公・田西を彼はどのような思いで演じたのだろうか?
いま、世界中を恐怖のどん底に突き落としている映画『パラノーマル・アクティビティ』。本作の“仕掛け人”である監督のオーレン・ペリが来日し、シネマカフェのためにコメントを寄せてくれた。恐怖の予告編と共にご覧あれ!
これだけの力があるのだから、もっと目立ってもいいのでは? そんなふうに感じてしまうほど、中村義洋監督は謙虚な人だ。映像化不可能と言われた伊坂幸太郎の原作を映画化した『アヒルと鴨のコインロッカー』で注目を浴び、『チーム・バチスタの栄光』、『ジェネラル・ルージュの凱旋』など話題の原作の映画化をヒットに導いてきた実力の持ち主だが、本人はあまり自分を出したがらない。いつも口にするのは、「求められたことに応えているだけ」「観客が映画を楽しんでくれればそれでいい」。その言葉どおり、面白い原作を、原作の良さを残したまま映画らしくパッケージし観客を満足させてくれる。中村義洋監督とはそういう監督だ。そして、新作の『ゴールデンスランバー』は『アヒルと鴨のコインロッカー』、『フィッシュストーリー』に続く伊坂幸太郎の原作の映画化である。今回は中村監督が手掛ける伊坂作品に必ずキャスティングされる若手俳優・濱田岳と共に話を聞いた。
物語は14歳の少女が殺害されるというショッキングなシーンから始まり…と紹介すると、どれだけ残酷なシーンが…と観る前から眉をひそめる人もいるようだが、安心してほしい。『ラブリーボーン』は、連続殺人犯の手に掛かり、天国と現世のはざまにたどり着いた少女を主人公にしているが、いたずらに凄惨なシーンや残酷な描写はなく、どこか不思議な温かみすらもって物語が展開していく。それを可能にしたのは、ピーター・ジャクソン監督お得意の幻想的で美しい映像の力もあろうが、何より俳優陣たちの実力、特に主演のシアーシャ・ローナンの演技力によるところが大きい。シアーシャは、『つぐない』で13歳にしてオスカー候補に名を連ねるなど、その実力は折り紙つき。本作でも、悲しみややりきれなさを胸に秘めつつも、明るく、そして強い少女・スージーを見事に演じきった。“未来のオスカー女優”と誰もがその未来に明るい希望を彼女に託すが、15歳の天才少女の素顔は…?
日本を代表する巨匠、山田洋次の10年ぶりの現代家族ドラマ『おとうと』。間もなく公開を迎える本作に出演している加瀬亮から動画メッセージがシネマカフェに到着した。
『クローズ ZERO』シリーズを観て覚えている人も多いかもしれない。やんちゃな高校生の一人として、シリーズを通じて強い存在感を放った遠藤要。この『クローズ ZERO』が映画デビュー作と聞いて驚いたが、その後も次々と多様な作品へ出演。そんな彼が、初めて主演を張った映画が『イエローキッド』である。祖母と暮らすボクサー志望の青年であり、周囲の状況に流されながら、徐々に“変貌”していく主人公・田村を好演している。監督を務めたのは真利子哲也。これまで短編作品で名を馳せてきた彼が、ついに長編作品を世に送り出す。公開を前に遠藤さんと真利子監督に話を聞いた。
海外でも高い評価を受ける諏訪敦彦監督が、フランスの俳優イポリット・ジラルドと共同監督で製作し、昨年のカンヌ国際映画祭でも喝采を浴びた『ユキとニナ』。本作で、フランス人の父親と日本人の母親の不仲のあおりを受け、そのはざまで揺れる少女・ユキを演じ、“小さな大女優”と称賛を浴びたノエ・サンピからシネマカフェに向けてメッセージが届いた。
ピッパ・リー、50歳。30歳も年上のベストセラー作家の妻であり、2人の子供を育てた母。そんな、誰もが羨む“完璧な”女性であることに疲れた彼女が、15歳も年下の男性との出会いをきっかけに新たな一歩を踏み出す姿を描いた『50歳の恋愛白書』がまもなく公開を迎える。ピッパを演じたのは2人の女優。50歳を迎えた現在のピッパを演じたのはロビン・ライト・ペン。そして、物語を進める上で欠かすことの出来ない、若き日のピッパ——現在の彼女からは想像もできないような麻薬とセックスに溺れる10代から20代にかけての彼女を演じたのが「ゴシップガール」ヒットで、文字通り一夜にして“シンデレラガール”となったブレイク・ライヴリー。ロビンとブレイク、1つの体に2人の人物が同居しているかのように、同一人物を重層的に演じた2人が語ったピッパとは…?