「ファンタジー映画における当代一のゴールデン・コンビ」——そう称しても異論はないだろう。ティム・バートンとジョニー・デップのことである。不思議な世界を作らせたら右に出る者のいない彼らが、タイトルからしてすでに“ワンダーランド”という言葉を含んだ作品を作ったのだから面白くないはずがない! バートン監督にとって長年温め続けてきた企画であり、ルイス・キャロルの「不思議の国のアリス」をベースに、“その後”の物語として作り上げた『アリス・イン・ワンダーランド』。本作で、美しさと強さを兼ね備えた、これまでにない全く新しいアリス像を体現したのは銀幕デビューからまだ5年に満たないオーストラリア出身の女優ミア・ワシコウスカである。20歳の新米女優と見くびるなかれ! ジョニーに負けぬ存在感を放つこの“超新星”に話を聞いた。
空気感のある映画──とても曖昧な表現に捉えられるかもしれないが、『スイートリトルライズ』という映画にはそんな“空気感”という言葉がよく似合う。ある1組の夫婦の物語、危険なラブストーリーなど、どんな作品であるかを簡単に説明することはできる。けれど、空気感のある映画という表現にはかなわないような…。なぜ空気感なのか? という答えは、矢崎仁司監督の映画監督としての佇まいのなかに隠されていた。
太宰治の分身とも言われる主人公・葉蔵のごとく、この人も相当、歪んでる。いや、正しくは還暦をとっくに過ぎて、なお尖がっている。太宰の生誕から1世紀と1年目に公開される『人間失格』の監督・荒戸源次郎のことである。何せこちらが「太宰への思い入れ」なんて聞こうものなら「そんなのないよ。小説と映画は違うしね(笑)」と言い放ち、「そもそも私に感情移入なんてないからね(笑)。客観ですよ、客観」と言い切る。でも、その眼差し、そして俳優たちについて語る口調は不思議と温かい。さて、何をどこまで話してくれるのか? 荒戸監督に話を聞いてみた。
もしも、今よりもっと素敵なおうちで、欲しいものが何でも手に入ったら…。そんな、誰しもが子供の頃に思い描いた“もう1つの世界”をビタースウィートな世界観でダイナミックに描いたファンタジーアニメ『コララインとボタンの魔女 3D』がまもなく公開を迎える。本作の日本語吹き替え版を務めるのは、これが声優初挑戦となる女優・榮倉奈々と、マルチな才能を発揮し続ける劇団ひとり。公開を前に、ふたりに話を聞いた。
いま、映画界で最も高い演出力を誇るクリント・イーストウッドが、実話を基に紡ぎ上げ、各界で絶賛を浴びている『インビクタス/負けざる者たち』。偉大な指導者として20世紀の歴史に名を刻むネルソン・マンデラ南アフリカ共和国大統領(当時)と、同国のラグビー代表キャプテンのフランソワ・ピエナール。イーストウッドが物語の中核をなす2人の登場人物の役を託したのは彼の長年の盟友モーガン・フリーマンと多岐に渡る作品で存在感を示し続けるマット・デイモン。2人はイーストウッドの期待に見事応える形で、揃って本作にてオスカーの主演男優賞、助演男優賞へのノミネートも果たした。どのような思いでこの実話に向き合い、物語を作り上げていったのか? 2人が揃ってインタビューに応じてくれた。
「文豪を演る」というコンセプトの下、世界的にも評価の高い日本が生んだ近代文学の作家たちの短編小説を、旬の俳優陣で映像化した「BUNGO-日本文学シネマ-」がTBSおよびBS-TBSで放送される。記念すべき第1回で放送されるのは、昨年生誕100周年を迎え、著作が次々と映画化されている太宰治の短編作品「黄金風景」。主人公≒太宰を演じるのは、もの静かで落ち着いた佇まいながら、どこか心に引っかかる独特の存在感を放ち、映画にドラマにと話題作への出演が続く向井理。向井理が太宰と聞いて意外と見る向きもあるかもしれないが、短い時間の中で味のある太宰像が打ち出されており一見の価値あり! “文豪”を演じて、向井さんの胸に去来した思いは? 放映開始を前に話を聞いた。
監督と俳優の関係…例えばファンタジー映画における最強のコンビがティム・バートンとジョニー・デップだとしたら、“愛”の映画における現代の映画界最強のコンビ、それはペドロ・アルモドバル×ペネロペ・クルスをおいてほかにはないのではないか? 『ライブ・フレッシュ』以来、ペネロペを世界へと羽ばたかせるきっかけとなった『オール・アバウト・マイ・マザー』、そして全世界の絶賛を浴びた『ボルベール<帰郷>』と数々の名作を生み出してきた、まさに黄金のコンビ。この2人が新たに送り出す『抱擁のかけら』でも当然のごとく、愛に生き、愛にとらわれる男と女が余すところなく描かれている。ペネロペにとってアルモドバルとは? その逆は? ペネロペが、そしてアルモドバルがこれまでについて、新作について、互いについて思いを明かしてくれた。
全世界が注目する中、まもなく開幕するバンクーバー冬季オリンピック。中でも花形種目として高い人気を集めるのが、女子フィギュアスケートだ。そんな華やかな世界から離れていた主人公が、もう一度大舞台へ再起を懸け奮闘する姿を描いた、本格的フィギュアスケート映画『COACH コーチ 40歳のフィギュアスケーター』がまもなく公開を迎える。本作の主演を務めたプロフィギュアスケーター、西田美和さんと共演の時東ぁみさんからのメッセージがシネマカフェに到着した。
冒頭、柴咲コウの泥にまみれたひどい(でもかわいい!)顔がアップで映し出され、何やらワクワク。かと思えば、全編を通じて“ミュージカル絵本”とでも言うべきキュートな世界観が展開。おまけに物語は“食”や“いのちを食べる”といったことについて考えさせつつ、母と娘の心の絆にほっこりさせてくれたりと楽しみどころ満載のこの映画の名は『食堂かたつむり』。小川糸の同名ベストセラー小説に柴咲コウ、余貴美子、ブラザートムら強力なキャスト陣などなど、魅力的な“材料”を得て、新鋭女流監督・富永まいはどのように“調理”し、映画を作り上げていったのか? 公開を前に富永監督に語ってもらった。
先日公開を迎えた『ボーイズ・オン・ザ・ラン』に主演している峯田和伸(銀杏BOYZ)から、動画メッセージが到着した。花沢健吾による同名人気漫画を原作にした本作。峯田さんは、非イケメンのサエない…でも熱い主人公・田西を熱演している。峯田さん自身、原作の大ファンを公言しており、原作を愛するがゆえ、原作ファンの観客が観ても楽しめる作品にすべく、並々ならぬ決意と熱意を持って本作に臨んだ。
Wikipediaじゃあるまいし、自分の過去の警察沙汰についてまで包み隠さず自らのブログのプロフィール欄に掲載している人もめったにいない。峯田和伸は、自分を飾ろうともかっこよく見せようともせず、ありのままをさらけ出す。それはインタビュー中も変わらない。だから登場人物への共感を語る際に「僕も中途半端な形で女の子を捨てた経験もあるし…」とか「元カノの名前を曲名にして歌ってたらその親から怒られて…」なんてこちらがヒヤヒヤするエピソードが次々と出てくる。銀杏BOYZの歌手、そしてもはや“俳優”として確固たる地位を築いている彼の最新主演作『ボーイズ・オン・ザ・ラン』。暑苦しくて、かっこ悪くて、一生懸命な主人公・田西を彼はどのような思いで演じたのだろうか?
いま、世界中を恐怖のどん底に突き落としている映画『パラノーマル・アクティビティ』。本作の“仕掛け人”である監督のオーレン・ペリが来日し、シネマカフェのためにコメントを寄せてくれた。恐怖の予告編と共にご覧あれ!
これだけの力があるのだから、もっと目立ってもいいのでは? そんなふうに感じてしまうほど、中村義洋監督は謙虚な人だ。映像化不可能と言われた伊坂幸太郎の原作を映画化した『アヒルと鴨のコインロッカー』で注目を浴び、『チーム・バチスタの栄光』、『ジェネラル・ルージュの凱旋』など話題の原作の映画化をヒットに導いてきた実力の持ち主だが、本人はあまり自分を出したがらない。いつも口にするのは、「求められたことに応えているだけ」「観客が映画を楽しんでくれればそれでいい」。その言葉どおり、面白い原作を、原作の良さを残したまま映画らしくパッケージし観客を満足させてくれる。中村義洋監督とはそういう監督だ。そして、新作の『ゴールデンスランバー』は『アヒルと鴨のコインロッカー』、『フィッシュストーリー』に続く伊坂幸太郎の原作の映画化である。今回は中村監督が手掛ける伊坂作品に必ずキャスティングされる若手俳優・濱田岳と共に話を聞いた。