【東京国際映画祭レポートvol.25】人間ドラマ『ストーン・エンジェル』に号泣

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『ストーン・エンジェル』ティーチインに出席したプロデューサーのマイケル・ライアン(左)とクリスティン・ホーン
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マーガレット・ローレンスの小説「石の天使」を原作にした『ストーン・エンジェル』。エレン・バースティン、コール・ハウザーら実力派俳優による重厚な人間ドラマである本作が10月23日(火)に上映され、その後、主演のクリスティン・ホーンと本作のプロデューサーであるマイケル・ライアンによるティーチインが行われた。

主人公・ヘイガーの15歳から43歳を演じたクリスティンは「とにかく周りのスタッフの女性たちにいろんな話を聞いてそれを参考にしました」と語る。ヘイガーの後年を演じたエレンについては、「撮影現場に入った時はすでに撮影が始まっていたの。エレンはすでに役作りを終えていたわ。だからキャラクターについて話をするというよりも、とにかく脇でエレンの演技を見てディテールやテイストを盗もうとしたわ(笑)」とその役作りについて語ってくれた。

本作は90年に及ぶ自由奔放な人生にケジメをつけようとする女性、ヘイガー・シプリーの物語。理性よりも己の情熱に忠実に、そして家族に反対されようとも思った通りの人生を生きたヘイガーは、死を目前にこれまで自分が辿ってきた人生の道筋、愛し別れてきた男たち、そして疎遠にしてきた息子たちをじっくりと思い返すのだ。

ある観客は、映画の内容とほとんど同じことを経験し涙が止まらなかったと告白。これに対してマイケルも目に涙を浮かべながら「優しいお言葉をいただき本当に嬉しいです。実は私もこの映画の製作に入る前年に父を亡くしていますので、痛いほど気持ちが伝わってきました」とコメント。劇中、老人ホームのような養護施設が登場するが、これについても「父をこうした施設に預けなければならないという経験をしておりますので、本当に身につまされる思いです。考えてみますと、親をこうした施設に入れる、連れて行くというのは大人になった人間にとって一番辛い、一番難しいことではないでしょうか。と同時に、これまで自分を育ててくれた親の代わりに、自分が親となって、親の面倒を見なければいけない。親が自分の子供になってしまうという、役割の逆転というのも本当につらいことですね」と自身の経験を語った。

この2人のやりとりを聞きながら、ぽろぽろと涙をこぼしていたクリスティンは「こういった言葉をいただいたり、こうした心の交流が出来るというのは本当に女優冥利に尽きると思います。この仕事をしていて良かったなと思う瞬間なんです。やっぱり芸能界とか映画業界というのは軽いものである場合もあります。意味がないと感じてしまう場合も無きにしもあらずなんですが、観客の方からこういったコメントをいただけると本当にやっていて良かったと思います」と感謝の言葉を口にした。

コンペティションに出品されている本作。日本公開はまだ決まっていないが、ぜひ公開してほしい作品だ。

「東京国際映画祭特集」
http://blog.cinemacafe.net/tiff2007/
《text:cinemacafe.net》

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