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波乱含み(?)オスカー候補発表 『英国王のスピーチ』最多12部門 『告白』は落選

第83回アカデミー賞の候補が25日未明(現地時間)にロサンゼルスで発表され、『英国王のスピーチ』が作品賞、監督賞、主演男優賞をはじめ最多12部門にノミネートされた。続いてコーエン兄弟の『トゥルー・グリット』が10部門、現在日本でも大ヒット公開中の『ソーシャル・ネットワーク』、渡辺謙も出演した『インセプション』が8部門の候補に挙がっている。

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『英国王のスピーチ』 -(C) 2010 See-Saw Films. All rights reserved.
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第83回アカデミー賞の候補が25日未明(現地時間)にロサンゼルスで発表され、『英国王のスピーチ』が作品賞、監督賞、主演男優賞をはじめ最多12部門にノミネートされた。続いてコーエン兄弟の『トゥルー・グリット』が10部門、現在日本でも大ヒット公開中の『ソーシャル・ネットワーク』、渡辺謙も出演した『インセプション』が8部門の候補に挙がっている。

まず目を引くのが『英国王のスピーチ』の大躍進。ここまで“オスカー前哨戦”と呼ばれた映画賞では『ソーシャル・ネットワーク』の圧勝ムードだったが、先日発表された第22回アメリカ製作者組合(PGA)賞では、映画部門の作品賞にあたるダリル・F・ザナック賞を受賞。ちなみに昨年、作品賞を含むオスカー6冠に輝いた『ハート・ロッカー』(キャスリン・ビグロー監督)も同賞を受賞している。また、10部門にノミネートされたコーエン兄弟の『トゥルー・グリット』はゴールデン・グローブ賞では候補ゼロだっただけに、ダークホースとして不気味な存在…つまり、今年のアカデミー賞は予想以上の混戦模様なのだ。

主演男優賞は、すでにゴールデン・グローブ賞を受賞しているコリン・ファース(『英国王のスピーチ』)が最有力か。今年の授賞式司会を務めるジェームズ・フランコ(『127時間』)や、ジェシー・アイゼンバーグ(『ソーシャル・ネットワーク』)といった若手俳優の受賞にも期待したい。ちなみにこの3人は実在の人物を演じており、近年の傾向から、受賞の可能性は高いはず。『トゥルー・グリット』のジェフ・ブリッジスは、昨年の『クレイジー・ハート』に続き、2年連続でオスカーを手にできるか? 

授賞式の華である主演女優賞は、ゴールデングローブ賞の「ドラマ部門」と「ミュージカル・コメディ部門」を分け合ったナタリー・ポートマン(『ブラック・スワン』)、アネット・ベニング(『キッズ・オールライト』)の一騎打ち。その他、ニコール・キッドマン(『Rabbit Hole』)、ジェニファー・ローレンス(『Winter’s Bone』)、ミシェル・ウィリアムズ(『ブルーバレンタイン』)が候補に挙がった。

主演女優賞より予想が難しいのが、助演女優賞。ゴールデン・グローブ賞を受賞したメリッサ・レオ(『ザ・ファイター』)をはじめ、同じ作品で候補になったエイミー・アダムス、ヘレナ・ボナム=カーター(『英国王のスピーチ』)など強力なメンツに加えて、現在14歳のヘイリー・スタインフェルド(『トゥルー・グリット』)も侮れない存在。過去の受賞者をふり返っても、最もサプライズが多い賞だけに大きな注目が集まる。

助演男優賞には、ゴールデン・グローブ賞を獲得したクリスチャン・ベイル(『ザ・ファイター』)が順当にノミネート。主演のマーク・ウォールバーグが候補から漏れたこともあり、雪辱を晴らしたいところだ(ちなみにウォールバーグは製作者として作品賞候補に名を連ねた)。対抗馬はマーク・ラファロ(『キッズ・オールライト』)とジェフリー・ラッシュ(『英国王のスピーチ』)。公開当初から評論家筋の評価を得ながら今回、ノミネート数を伸ばすことができなかったベン・アフレック監督の『ザ・タウン』から、ジェレミー・レナーが堂々ノミネートされた。

さて監督賞だが、またしてもクリストファー・ノーラン監督(『インセプション』)が落選! 娯楽性と芸術性を兼ね備えた傑作を生み出す“天才”もアカデミー会員からは敬遠されがちなのか。その代わりと言っては何だが、コーエン兄弟が監督賞候補になった。これはこれで順当なのだが…。デヴィッド・フィンチャー(『ソーシャル・ネットワーク』)、トム・フーパー(『英国王のスピーチ』)、デヴィッド・O・ラッセル(『ザ・ファイター』)はゴールデン・グローブ賞に続き、ノミネートを果たした。

外国語映画賞では『告白』(中島哲也監督)が惜しくも落選。また、アニメ映画賞の審査対象作品15本に残っていた『サマーウォーズ』も最終候補に残ることはできなかった…残念! 

発表と授賞式は2月27日(現地時間)にコダック・シアターで行われる。


【第83回アカデミー賞ノミネート一覧】

<作品賞>
『ソーシャル・ネットワーク』
『英国王のスピーチ』
『127時間』
『インセプション』
『トイ・ストーリー3』
『ブラック・スワン』
『ザ・ファイター』
『キッズ・オールライト』
『トゥルー・グリット』
『Winter’s Bone』(原題)

<監督賞>
デヴィッド・フィンチャー『ソーシャル・ネットワーク』
ダーレン・アロノフスキー『ブラック・スワン』
トム・フーパー『英国王のスピーチ』
デヴィッド・O・ラッセル『ザ・ファイター』
ジョエル&イーサン・コーエン『トゥルー・グリット』

<主演男優賞>
コリン・ファース『英国王のスピーチ』
ジェシー・アイゼンバーグ『ソーシャル・ネットワーク』
ジェームズ・フランコ『127時間』
ハビエル・バルデム『BIUTIFUL』(原題)
ジェフ・ブリッジス『トゥルー・グリット』

<主演女優賞>
ナタリー・ポートマン『ブラック・スワン』
アネット・ベニング『キッズ・オールライト』
ニコール・キッドマン『Rabbit Hole』(原題)
ジェニファー・ローレンス『Winter’s Bone』(原題)
ミシェル・ウィリアムズ『ブルーバレンタイン』

<助演男優賞>
クリスチャン・ベイル『ザ・ファイター』
ジェフリー・ラッシュ『英国王のスピーチ』
ジェレミー・レナー『ザ・タウン』
ジョン・ホークス『Winter’s Bone』(原題)
マーク・ラファロ『キッズ・オールライト』

<助演女優賞>
メリッサ・レオ『ザ・ファイター』
エイミー・アダムス『ザ・ファイター』
ヘレナ・ボナム=カーター『英国王のスピーチ』
ヘイリー・スタインフェルド『トゥルー・グリット』
ジャッキー・ウィーヴァー 『Animal Kingdom』(原題)

<脚色賞>
『ソーシャル・ネットワーク』
『127時間』
『トイ・ストーリー3』
『トゥルー・グリット』
『Winter’s Bone』(原題)

<オリジナル脚本賞>
『インセプション』
『キッズ・オールライト』
『ザ・ファイター』
『英国王のスピーチ』
『Another Year』(原題)

<長編アニメーション賞>
『トイ・ストーリー3』
『ヒックとドラゴン』
『イリュージョニスト』
作曲賞
『ヒックとドラゴン』
『ソーシャル・ネットワーク』
『英国王のスピーチ』
『127時間』
『インセプション』

歌曲賞
「We Belong Together」『トイ・ストーリー3』
「If I Rise」『127時間』
「I See the Light」『塔の上のラプンツェル』
「Coming Home」『Country Strong』(原題)

<外国語映画賞>※英題
『BIUTIFUL』(メキシコ)
『DOGTOOTH』(ギリシャ)
『IN A BETTER WORLD』(デンマーク)
『INCENDIES』(カナダ)
『Outside the Law』(アルジェリア)
《シネマカフェ編集部》

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